【山三 山霞 うすにごり無濾過生原酒 山恵錦】
鮮やかな 苦味と酸味の うすにごり



はじめましてのお酒、長野県上田市・山三酒造さんの山三 山霞です。
山三酒造さんは、大政奉還の年・1867年の創業。でも、高齢化と後継者不在、設備老朽化により2015年からは休眠状態になってしまいます。
そこで「地域の伝統を絶やしたくない」と立ち上がったのが、現代表の荻原慎司さん。パチンコ・パチスロ機卸売の会社を経営されていた方で、異業種からの参入です。杜氏には、京都のハクレイ酒造で製造主任をしていた栗原由貴さんを招聘し、醸造方法と設備も見直して、蔵の立て直しが動き出します。
荻原さんが経営を引き継いだのが、2021年。そして2023年3月、ついに再始動後最初のお酒がリリースされました。その中の1本が今回の山三 山霞。
実は今回のお酒は、山三酒造さんのツイッターの、酒蔵復活キャンペーンに当選していただいたお酒です。うん、当時はまだXじゃなくてツイッターだった。製造年月が2023年3月ということは、本当に復活第1弾のお酒ですね。心して飲んでいきましょう。
色はほんのりうすにごり。気泡もプチプチ見えています。
上立ち香、控えめスポドリ甘乳酸。うすにごりらしい爽やかさ。
口に含むとピリシュワの炭酸感と苦酸甘。にごりらしい苦味と酸味が鮮やかです。苦酸は、そこからぽわっと広がって、後味しっかり苦じゅわん。
苦味が効いてますね。マスカットな酸味もあって爽やかですが、甘味は控えめ。これは、食事に合わせたいお酒です。
という訳で合わせたのは、お昼ごはんに作った「鶏むねたたき大葉焼き」。レシピは安心安定、リュウジさんのバズレシピです。これが凄かった! 胸肉なんだけど、柔らかくて絶妙に弾力あって、肉汁感もある。旨味がたっぷり乗っていて、大葉の風味がふわり。この旨塩味にお酒がばっちり合っています。美味しかったー。
その後は、5日間かけてちびちび。味わいはだんだん落ち着いていきました。苦味がおさまって、やさしい酸甘が立ってきた。最初の鮮やかな苦味も嫌いじゃないけど、僕は5日目の方が好きですね。
ジブリで例えると「もののけ姫」のサン。鮮やかな苦味と酸をたっぷり抱えたヒロインです。でもアシタカに会って、だんだん落ち着いてかわいくなっていく。
好き度:★★★☆
サン #もののけ姫 https://t.co/Q4U0n5nl78 pic.twitter.com/vxNHsJ4amh
— 木野花ヒランコ(株式会社レッドハウス) (@popopopopoopw) 2019年5月10日


【DATA】
蔵元:山三酒造株式会社(長野県上田市)
造り:純米吟醸 うすにごり無濾過生原酒
原料米:長野県東御市八重原産 山恵錦
精米歩合:50%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
酵母:アルプス酵母
製造年月:2023年3月
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