【宮寒梅 Mr. Summer Time 】
爽やかな 酸苦ドライ 大人の夏
お久しぶりの宮寒梅さん。「心に春を呼ぶお酒」という企業理念を掲げる寒梅酒造さんのお酒です。
前回は、1年半前に飲んだWINTER TIMEという冬酒でした。今回は逆にMr. Summer Time。夏酒ですね。春のお酒を飲んでない!
Mr. Summer Timeというのは、1978年にリリースされた、コーラスグループ「サーカス」の2枚目のシングル。さすがに知らない曲ですね。でも、オリコン週間1位、セールスは100万枚を超え、紅白出場を決めた大ヒット曲です。
このお酒は、寒梅酒造さんとサーカスさんのコラボ。でも最初は、サーカスさんには黙って勝手に使ってた名前だったんだそうです。大人の夏を表現したくて、「大人の夏と言ったらMr. Summer Timeだよね」ってイメージで作った夏酒。
でもそれがサーカスさんのエゴサで見つかっちゃった。「Mr. Summer Time聴いてます」というツイートに交じって「Mr. Summer Time美味しかった」というのがあって、何だこりゃってなったんだとか。で、サーカスとは黙って蔵見学に行ったら、今度は寒梅酒造さんがびっくり。
でもそれが実際のコラボにつながり、今年はMr. Summer Timeを飲みながらMr. Summer Timeを生で聴くというイベントまで開催されました。面白っ!! そのあたりの経緯は、サーカスさんのチャンネルの動画で語られています。
ラベルも他のよくある夏酒とは違って落ち着きがありますね。よく見たら、ラベルの左上にサーカスさんのサインもあります。
大人の夏、どんなお酒でしょう? それでは、いただきます。
上立ち香、マスカットの酸、米の旨。
口に含むとマスカット、レモン乳酸、ナッツ苦。その後で、かすかにピリッと微々炭酸。そこからレモンの皮苦味。甘味は最後にほんのりだけ。酸苦ドライが爽やかです。
後味は、苦味がやさしくじわわんと。含み香ほとんど立ちません。
うん、その名の通り夏酒ですね。暑い日にぴったり。青春の若々しさはないけれど、大人の苦い爽やかさ。
アテは、トウモロコシの天ぷらで甘味を補完するのが美味しかったです。枝豆も良いですね。こちらのお店の枝豆は、黒豆を使った黒枝豆で、香りがめっちゃ良いんです。
ジブリで例えると「おもひでぽろぽろ」のトシオ。まさに夏の似合う大人の苦い爽やかさ。
好き度:★★★☆
コクリコ坂の水沼も風立ちぬの本庄も好きだけど本命はおもひでぽろぽろのトシオさんです pic.twitter.com/ZrbFgrKL46
— かわや🍉 (@kawayappo) 2023年7月14日
【DATA】
蔵元:合名会社 寒梅酒造(宮城県大崎市)
造り:純米吟醸
原料米:美山錦
精米歩合:55%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
日本酒度:+1 ・・・ 普通
酸度:1.5 ・・・ 普通
アミノ酸度:0.9 ・・・ 低い
製造年月:2023年7月
おっ! 今年初の2023BY(酒造年度)ですね。酒造年度というのは酒造りの1年の区切り方(年度)で、7月1日から始まるんです。前に「酒造年度早見表」という記事を書いたのでよかったら見てみてください。西暦にも和歴にも対応してて、古酒に出会って「H28BYって何年前だっけ?」というときに便利ですよ。
関連記事: