【廣戸川 純米にごり生酒】
含み香に お米とバナナと 旨ふおお
毎年冬のお楽しみ。人気にごり酒を3つ挙げろと言われたら必ず入ってくる廣戸川さんです。
一昨年買ってめちゃくちゃ美味しかったんですが、去年は買えず、なんとかお店で飲むことができました。
そんなわけで、今年は発売を待ってて、お店の入荷報告があってすぐに買いに走りました。この日はほんとは別のお酒を買うつもりだったんだけど、急遽予定変更。この時期は欲しいお酒がありすぎて困りますよね。
それくらい楽しみにしていたお酒です。さっそく飲んでいきましょう。
まずは開栓。もう爆発物だということはわかっています。
一昨年はキャップを回した瞬間、澱が一気に混ざって、雪が降ったみたいできれいだったんです。だから今年は動画を取ってみました。
廣戸川さんの開栓動画。
— こるね (@corne77556338) 2023年12月19日
ちょっと吹いたけど、数々の事故を目撃してきた我々としては、こんなのは事故のうちに入りません。 pic.twitter.com/3JfZetqavd
でもダメですね。カメラ回してると、どうしてもそちらにも気を取られてしまいます。
キャップを少し回したら下にたまっていた澱が一気に上がってきたんですが、締めるのが一瞬遅れて、少しだけ吹き出しました。でもまあ、これくらいは事故とは呼びません。
普通のにごりなら、ここでまず上澄みを飲みたいところですが、開栓の段階で充分混ざってるので、それは諦めます。しっかり混ざったにごり酒をいただきます。
上立ち香、ほんのりお米の旨甘さ。バナナと桃もふんわりと。わずかにラムネの爽やかさ。
記憶にあるよりおとなしい。それでも期待がふくらみます。
口に含むとピリ旨甘。
思ったよりドライなお米の旨味と、思ったよりおだやかな炭酸感。あんなに元気だったのに?
っと思った瞬間に、炭酸しゅわわわ、旨味もポン! にごりの苦味も気持ち良く出て、最後にじゅわっと甘苦味。
含み香も、お米とバナナの豊かな甘さ。米旨アルが鼻からふわわ。この含み香、ほんと幸せ。
うまああああ。
アテは、何度か登場してる「お肉屋さんのミートオードブル」。いつもは半額シールが貼られて198円とかだったけど、この日は気合を入れて会社を早く出ちゃったから、まだ定価458円でした。値上がりしとるやん! でも買っちゃう。この中で特に良かったのは、親鳥炭火焼と、ヤゲン軟骨。旨味をたっぷり含んだ鶏の脂がお酒の苦味をくるんで、旨味を引き出してくれます。そしてやっぱり含み香がふおおおっと気持ち良い。
ああ、ヤバい。このお酒、時間とともに育ちそうだから残しておきたいんだけど、いつの間にか半分以上なくなっちゃった。初日は泣く泣くここでおしまい。
そして3日目、満を持して上澄みをいただきます。
にごりの苦味もちょっとあるけど、甘味がぽわっと立ってます。
おおお、うっま!
これはぜひやってみてほしい!
そして澱を混ぜてにごり。口当たりが、とろりなめらかになってます。甘味がおだやかで、ちょっと奥深くなってる。
初日と変わってて、どちらも良いですね。
去年よりは苦味が穏やかになってます。一昨年よりは酸旨がおとなしくなってる感じ。でもどれも印象はやっぱり廣戸川さんだし、どれもめちゃくちゃ美味しい。やっぱり凄いお酒ですね。
ジブリで例えると「風の谷のナウシカ」のナウシカ。しっかりとした芯を持ちつつ、大きな優しさと苦味を持っています。一昨年は普通にナウシカ、去年は硬派な苦味があったから原作ナウシカだったけど、今年は少し穏やかだから、ユパ様が帰ってきた日の夜のナウシカです。
好き度:★★★★☆
【DATA】
蔵元:松崎酒造株式会社(福島県岩瀬郡天栄村)
造り:純米 にごり 生酒
原料米:夢の香(かおり)
精米歩合:60%
アルコール度数:16% ・・・ 高め
製造年月:2023年11月
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