【宗玄 純米雄町 無濾過生原酒】
たくましく やさしい甘旨 ぐぐぐっと
こないだ生酛純米を飲んだばかりの宗玄さん。1月1日の地震を受け、飲んで応援のつもりで、酒屋さんの初売りの日に買ってきました。前にお店で飲んで美味しかった子ですね。
宗玄酒造さんは、地震で特に被害の大きかった石川県珠洲市にあります。幸い人的被害はなかったものの、被害はとても大きく、1月5日の時点では本年度の醸造は中止せざるを得ない状況とのことでした。ところが、1月15日のポストで、応援の声を受けて酒造りを再開されるという発表が。継続して飲んで応援+募金で応援しますので、ぜひ無理をせずご安全に再開してください。復活のお酒をいただける日を楽しみにしています。
日本全国からたくさんのご支援と応援のお声により、蔵人はじめ従業員一同奮い立ち、中止しておりました酒造りの行程を再開することに致しました。
— 宗玄酒造株式会社 (@sogenshuzou) 2024年1月15日
既存の商品も確認中であり、時期尚早ですが中止した酒造もいつ出荷できるかお知らせできませんが、(1/2)
再開決定とは言え、次に飲めるのはいつになるかはまだわかりません。まずは今回のお酒を大切に味わっていきましょう。
色はほんのり黄色。
香りはくっきり甘旨ぽわん。お米の甘旨に、ほんのり蜜も加わって、やさしいけれど力強い。アルコール感も、原酒らしくはっきりあって、奥に少しだけある青いバナナと合わさって、力強いのに爽やかです。
口に含むと甘旨ぼんっ! やっぱりめちゃくちゃ力強い。バナナとお米のシロップ甘味、旨味は穀物たくましく、そしてほんのり乳酸酸味。旨味はさらにどどんと広がり、苦味渋味もぐぐっと出てきます。
含み香ほわんと酸旨アル。後味は、ほんのり渋味を残しつつ、他はさっぱり引いていく。こんなに力強いのにキレも良いですね。ちょっと渋味が残るのが食事に合いそうだし、単体で飲んでも美味しいです。
初日のアテは、肉じゃが。前に飲んだ記憶を頼りに合わせたので、そりゃもうばっちり。こういう味のしっかりした煮物に合わないわけがない。うんまあああ。
2日目からは、燗にもしていきます。いつものように、温度計を見ながら湯煎でじんわり上げていきます。
まずは60℃の飛び切り燗。おおっ、キリッ!ほわっ!
甘味が程よく控えめになって、やさしい酸旨がキリッ! その後で、蜜甘米旨の含み香がほわっ! うまっ!
ぬる燗(40℃)~上燗(45℃)くらいでは、ぽわぐぐぐっ。
柑橘っぽい甘酸旨がぽわっと広がり、奥から力強い旨苦がぐぐぐっ。これもうまっ!
どの温度帯でもそれぞれめちゃくちゃ美味しいですね。
その中で僕のいちばんの好みは涼冷え(15℃)くらい。甘味と旨味のバランスがめっちゃ好き!
作った中で合ったアテは「たっぷりきくらげと豚肉のネギ玉炒め」。前にたまに行ってた日本酒バーのメニューが、あまりに美味しかったから家で再現したレシピです。きくらげのコリコリと、豚の旨味と、ネギの甘味が合わさって最高なんです。それが宗玄さんの旨味と溶け合ってうんまあああ。
ジブリで例えると「天空の城ラピュタ」の、おかみさん。たくましくてやさしい! そしてナイスバディ!
「いい子じゃないか、守っておやり」って言うことで、パズーがその場から離れられるように自然に誘導しています。なんという気遣い! 惚れるわ!
好き度:★★★★☆
ラピュタのおかみさん以上の憧れのお母さん像がないw#映画に出てくる母親 pic.twitter.com/DfJ13nkpY8
— ましゅまろ@牛乳たくさん飲む (@p57iE7DKPnoQZc2) 2023年5月30日
【DATA】
蔵元: 宗玄酒造株式会社(石川県珠洲市宝立町宗玄)
造り:純米 無濾過生原酒
原料米:岡山県産 赤磐雄町
精米歩合:55%
アルコール度数:17% ・・・ 高い
製造年月:2023年10月
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