【積善 純米酒 生酒 牡丹の花酵母】
はじめましてのお酒、長野県長野市・西飯田酒造店さんの積善です。こないだ飲んだばかりの本老の松さんが東飯田酒造店だったから、ご近所さんなのかな? と思って調べてみたら、それどころじゃなかった! 西飯田酒造店さんと東飯田酒造店さんは、なんとお隣さん。どちらも蔵元は飯田さんです。創業も同じ江戸末期。でも、特に親戚というわけじゃないみたい。なんで???
西飯田酒造店さんは、花酵母にこだわっていて、公式オンラインショップを見てみた感じは、全てのお酒で花酵母を使ってるっぽいです。今回の積善さんは、牡丹の花酵母のお酒。他にも、ひまわり・つるばら・ベゴニア・りんご・おいろいばな・さくら・月下美人・コスモス・カトレア・完熟バナナ・ヤマボウシ・リンドウ・たんぽぽ がありました。花酵母ってこんなにあったのか!
今回の牡丹酵母も東農大分離酵母。これ、「とうのう おおいた はなれ酵母」って読んじゃうんですよね。大分だけ画数が少なくて目立って見えてる。本当は「東農大・分離酵母」。東京農業大学が分離した酵母です。
そもそも酵母というのは、糖をアルコールと炭酸ガスに分解する微生物の総称。分離とは、自然界に混在しているいろんな微生物のなかから1種類を取り出して育てることを言います。花酵母は、花から微生物を採取して分離した酵母というわけです。だから、植物としての花とは直接関係ないし、同じ花から分離した酵母でも別の酵母で全く違う性質を持っている可能性があります。でも、バナナ酵母で造ったお酒が、どう考えてもバナナだったりして楽しいんですよね。
そんな花酵母の世界で有名なのが、東京農業大学の花酵母研究会。僕もこれまでにたくさんの花酵母のお酒を飲んできましたが、その多くがこちらの研究会の酵母です。
今回の牡丹の酵母は、前に李白さんで飲んでいますね。ただ、その李白さんは14年物の大古酒で、しかも古代米を使った赤い色のお酒だったから、全く参考になりません。これはもう、飲むしかない。それでは、いただきます。
香りほんのりマスカット。あんまり甘くはなさそうなフルーティーですね。
口当たり、酸味ぽわんと鮮やかに。そこから旨味がぐぐぐっと。渋味もぐっと現れて、甘味はほんのわずかです。
これは酸旨ドライなフルーティー。
アテは、あん肝。好きなんですよね、あん肝。じわほわっと開く旨味が美味しい。でも、お酒の酸旨が強くて、残念ながらそれほど合いませんでした。
ジブリで例えると「おもひでぽろぽろ」のヤエ子姉ちゃん。成績優秀でかわいいんだけど、ちょっとキツめの性格をしています。まあそれも、あくまで小学生タエ子の視点なんですけどね。
好き度:★★★☆
ヤエ子✩おもひでぽろぽろ
— ジブリ*.+゚ (@0105ziburi) 2015年7月4日
タエ子の次姉でナナ子の妹。高校2年生。ややキツめな性格で、タエ子と姉妹喧嘩することも多かった。成績優秀で宝塚ファン。 pic.twitter.com/jB75yG7WHg
【DATA】
蔵元:株式会社 西飯田酒造店(長野県長野市)
造り:純米 生酒
原料米:ひとごこち
精米歩合:70%
アルコール度数:16% ・・・ 高め
日本酒度:+3 ・・・ ちょい辛
酸度:1.7 ・・・ 高め
酵母:牡丹の花酵母(東農大分離株)
製造年月:2024年2月
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