【早瀬浦 本醸造】
心地よい きれいな旨苦 クラシック
はじめましてのお酒、福井県三方郡美浜町・三宅彦右衛門酒造さんの早瀬浦です。
早瀬浦さん、美味しいという噂は聞くのですが飲むのははじめて。これまでに数回出会ったことはあるんですが、他に飲みたいお酒がたくさんあって手が出なかったんです。やっと飲める。
早瀬浦という銘柄の由来は、お蔵さんのある福井県三方郡美浜町早瀬という地名です。その名の通り、地図で見てみたら海のすぐ側。でもぱっと見で海だと思ったのは、
この久々子湖を含む5つの湖は三方五湖と呼ばれており、景勝地として有名なだけでなく、ラムサール条約指定湿地にも登録されています。この5つの湖は全てつながっているけど、それぞれ塩分濃度が違うから、展望台から見るとそれぞれ違う青に見えるんだそうです。なにそれ素敵。行ってみたいなあ。
さて、それではお酒をいただきましょう。
香りはほとんどありません。
口当たりも水のようにするり。
と思ったら甘旨苦アル酸が、全てバランスよく、ふわりと現れます。そして気持ち良い旨苦アルがふわあああ。
含み香もほとんどなくて、後味は苦渋がじんわり長く残ります。それがまた、苦渋なのに心地良い。
なにこれ! きれいなのに旨苦しっかり。クラシックタイプで、アテにも幅広く合いそうなのに、単体でもいつまでも飲めそう。インパクトがあるわけじゃないけど、なぜかとても印象的。本醸造らしい、良い意味での普通酒っぽさもあるのに、明らかに他の普通酒とは一線を画す、ふくよかな美味しさがあります。
はああああ、美味しい。
ジブリで例えると「風立ちぬ」の黒川夫人。やさしくて、和服の似合う、つり目美人さん。とても細やかな配慮ができる女性です。
好き度:★★★★☆
相手の面前で後ろを振り返る所作の前に断りを入れる黒川夫人の上品さがたまりません。 pic.twitter.com/FmuT8uPFYE
— 真 (@shind009) 2023年7月13日
【DATA】
蔵元:三宅彦右衛門酒造有限会社(福井県三方郡美浜町早瀬)
造り:本醸造
原料米:福井県産 五百万石
精米歩合:麹米55%、掛米70%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
日本酒度:+4.5 ・・・ 辛口
酸度:1.3 ・・・ 高い
アミノ酸度:1.2 ・・・ 低め
酵母:協会7号酵母
製造年月:2024年1月
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