【黒龍 いっちょらい】
やわらかく 爽やかきれいな 定番酒
半年ぶりの黒龍さん。前回の純米大吟醸は感動的でした。カッコいいお酒だったなあ。
今回の「いっちょらい」は黒龍さんの定番酒。ちょっと気の利いた和食屋さんなんかでときどき見かけます。僕も飲んだ記憶はあるんですが、記録には残してないくらい前ですね。いっちょらいは福井の⽅⾔で「⼀張羅」のことだそうです。
黒龍さんは、日本酒マンガの金字塔「夏子の酒」でライバルとして登場する銘柄「美泉」のモデルになったお酒。とても美しい日本一の酒として描かれました。夏子の酒の連載は1988~1991年と30年以上前ですが、その時点でこれだけの評価を得ていたんですね。僕は「夏子の酒」は最近ようやくLINEマンガで読み始めて、無料分のラスト3話を残したところまで読んだところ。だから、ちょうど黒龍さんは飲みたかったんです。さっそく飲んでいきましょう。
上立ち香、きれいな酸とほの旨甘。やわらかく、とてもきれいなクラシック。
口当たり、するり爽やか水のよう。旨酸ふわりと現れて、やわらかいまま旨じわり。余韻の旨味もきれいにほわわ。
はああああ、うまあああ。
含み香のアル旨酸もやさしく豊か。甘味はほとんどないんだけれど、やわらかくてやさしい酒質が、甘味があるんじゃないかと錯覚させます。
きれいなお酒だなあ。スタンダード定番酒なのにめちゃくちゃ上質です。こんなに美味しかったっけ?ってびっくりしました。
アテは、ホタルイカと塩辛入りのポテサラ。マスター、時々こういう謎な組み合わせをするんですが、これが美味しいんですよね。黒龍さんには、一瞬あんまり合わないかと思ったけど、奥から旨味がほわわっと出てきてうっま!
ジブリで例えると「風の谷のナウシカ」のセルム。原作版にだけ登場する森の人です。火を嫌い、腐海の中へ住居を作り、蟲を友として蟲の皮で作った服を身に着ける一族の、長の息子。気高く、美しく、どこか達観しています。やさしいけれど甘くはない。
好き度:★★★★☆
みんな知らないと思うけど、ナウシカの漫画に出てくる森の人のセルムがもののけ姫のアシタカにも耳すまの聖司くんにも負けないくらいイケメン pic.twitter.com/AjgmrapqXh
— こだま (@strin__) 2018年1月11日
【DATA】
蔵元:黒龍酒造(福井県吉田郡永平寺町)
造り:吟醸酒
原料米:五百万石
精米歩合:55%
アルコール度数:15.5% ・・・ 普通
日本酒度:+5.5 ・・・ 辛口
製造年月:2024年3月
五百万石の55%の15.5%の+5.5、、、ゴゴゴゴゴゴゴ
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