こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

[ジブリ酒]玉川 > 僧正さま(風の谷のナウシカ)

玉川たまがわ 純米吟醸 雄町】

青バナナ 酸旨ぽわん ハーブぼわん

玉川

かなりお久しぶりの玉川さん。というか実質はじめましてかな?
玉川さんで飲んだことがあるのは、夏酒のアイスブレイカーだけなんです。あれはあれでめちゃくちゃ美味しいんですが、さすがに玉川さんの中でも異端でしょう。一方今回は、本流ど真ん中のレギュラー純米吟醸。ずっと気になっていた銘柄だから、酒屋さんで買ってから帰るまでの道もずっと楽しみでした。

さあ、飲んでいきましょう。

色は、ほんのり褐色。
ちなみに製造年月は2021年11月で、1ヶ月も経っていません。お蔵さんでどれくらい寝ていたかは不明ですが。

香りは乳酸の酸味とバナナの吟醸香
口に含むと、青いバナナの酸味がぽわん。そしてハーブっぽい不思議な風味の含み香がぼわん。その奥には甘味も旨味もしっかりいますし、旨味と苦味は後半にぐぐっと膨らみます。余韻は酸旨じゅんわり。おお、美味しい!

ただこれ、燗にしたらもっと美味しいんじゃないかな?
ほっといたらいつまでも飲み続けそうなのをガマンして、燗にしてみます。

そしたら、酸味と甘味がパオーン! おおっ、これは面白い。独特のクセが良いですねえ。個人的にいちばん好きなのは人肌燗(35℃)くらいでした。

玉川を醸す木下酒造さんは、京都の北西の端っこ、京丹後市にあるお蔵さんです。有名なのが杜氏さん。木下酒造の杜氏さんは、日本初にして唯一の海外出身の杜氏、フィリップ・ハーパーさんです。イギリス出身で、なんとオックスフォード大学卒。Wikipediaにそこそこ詳しい記事があります。これだけでも面白かった!
ハーパーさんを取り上げた「カンパイ!世界が恋する日本酒」というドキュメンタリー映画もあるそうで、こちらも気になります。

ちなみにハーパーさんは「The Book of Sake」という英語の日本酒解説本も書かれています。このタイトル、岡倉天心が英語で書いた茶道解説本「The Book of Tea」のオマージュだと思うんですがどうでしょう?

スペックは、
造り:純米吟醸
原料米:雄町
精米歩合:60%
アルコール度数:15.5% ・・・ 普通
日本酒度:+2 ・・・ 普通
酸度:1.7 ・・・ 高め
酵母:協会9号 ・・・ 「熊本酵母」とも呼ばれる、吟醸酒向けの大人気酵母
数値的には普通なんですが、このハーブっぽい風味は独特ですね。

ジブリで例えると「風の谷のナウシカ」の僧正さま。原作漫画にだけ登場する、土鬼(ドルク)の偉いお坊さんです。強い法力を持ってて、ユパ様とアスベルを助けてくれます。

満足度:★★★★

玉川

玉川

 

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