【神渡 大吟醸】
柔らかく 優しく豊かに 甘旨が
はじめましてのお酒、長野・豊島屋さんの神渡です。
神渡という名前は、諏訪湖の御神渡(おみわたり)から採られています。御神渡とは、厳冬期の諏訪湖で湖面が全部凍結し、その一部が最大1.8mほどのこぎりのようにギザギザに盛り上がる自然現象のこと。湖を横切るように盛り上がったその様子が、神様が湖を渡った跡のように思われたことから、御神渡りと呼ばれるそうです。画像検索してみたら、湖をジグザグに走るその隆起が、めちゃくちゃカッコいい! でもこんなジグザグに歩くなんて、神様かなり酔っぱらってるよ。
#歌舞伎竹本 ▼「十種香」009▼本日初日。2004年2月、全国公演の途中に諏訪湖を訪ねた折の御神渡(おみわたり)。 pic.twitter.com/98S4nmHFvF
— 竹本 葵太夫 (@aoidayu) 2021年2月2日
で、この神渡を造る豊島屋さんは、全量長野県産米を使い、若い蔵人を中心に造っているお蔵さんとのこと。今回いただくのは、こないだ陸前男山を飲んだ「Just 1 Coin 地酒大吟醸」シリーズ。さあ、飲んでいきましょう。
香りは、蜜の甘さとお米の旨さとほのかな酸。ほわ~。これは好き。クラシックな雰囲気で、しかも美しい。前に旅行で行った伊勢神宮に通じるような、清らかさと芳醇さが同居している荘厳さがあります。
口に含むと、柔らかく優しく豊かにお米の甘旨と酸味がほわん。ほわうまーーー!
後半に出てくる苦味も素敵だし、飲み込んだ後に口の中に広がる蜜甘米旨酸アル返り香がまた素晴らしい!
余韻もとても豊かだけど、いつの間にか雪が解けるように消えてる。
すっきりクラシックタイプです。モダンフルーティーとは全然違う。でも、古臭さは全然ありません。そして現代の無機質さとは違う、自然の神々に寄り添ったような豊かさと、おごそかな雰囲気があります。
美味しい!!! ごめんなさい。スーパーで買ってきたお酒だから、正直、なめてました。めっちゃくちゃ美味しいです!
食事にも合わせやすい。和食でも洋食でもいけそうですね。今回は、お昼ごはんに作った「ガリバタトマチキしらたきパスタ」に合わせてみたらめちゃくちゃ合いました。にんにくとコンソメの効いたトマトベースのソースの旨味と、お酒の甘旨が相乗効果で美味しさがぶわっと広がり、適度な苦味がそれをきれいに切ってくれます。うっまーー!! これは結婚(マリアージュ)!
ちなみにこちらはしらたきを使った低糖質レシピです。詳しくはこちら。
お酒に戻りまして、スペックは、
造り:大吟醸
精米歩合:49%
アルコール度数:14% ・・・ 低め。でも、とても上質なアルコール感をしっかり感じます。気持ち良い。
ジブリで例えると「風の谷のナウシカ」クライマックスの、金色の野に降り立つシーン。人の力を超えた奇跡を感じます。
満足度:★★★★★
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