【玉川 Ice Breaker 純米吟醸 無濾過生原酒】
濃厚が いろんな温度で 変化して
毎年人気の夏酒、京都・木下酒造・玉川のアイスブレイカーさんです。「アイスブレイカー」とは、英語で「場や雰囲気を和らげるもの」の意味。良いネーミングですよね。
こちら、去年は飲むことができなかったので、2年ぶりです。
僕はいつもは外飲みが中心なんですが、今回は買ってきました。というのもこのアイスブレイカーさん、普通はロックで飲むのが推奨されてるんですが、燗にしても美味しいという噂があるんです。それはやってみたい!
というわけで、家でいろいろ試してみます。
まずは、常温からいってみましょう。
香りは、アルツンくっきり。アルコールの刺激がツーンと刺さります。
口当たりは、とろり甘酸旨ズシン! そこからさらに甘旨苦がズズズン! うん、濃厚。
どことなく干し草を感じさせる含み香も強いです。この干し草感が、真夏の北海道をバイクで走ってて、牧場のそばでひと休みしたときの風景を思い出させます。大学の頃は、センパイから安く譲ってもらったホンダ・ディグリーというバイクでいろいろ走り回ってたなあ。懐かしい。
とは言え、これは常温で飲むお酒じゃないですね。正直、ちょっと雑味を感じますし、アルコールがとんがってます。まずはセオリー通り、しっかり冷やして、ロックにしてみましょう。
うん。やっぱりロックが良いですね。冷やされたことと、氷が溶けてちょっと薄まったことで、常温では雑味に見えていた旨苦がすっきりします。やっぱり濃厚ではあるんですが、だいぶ爽やかになった。真夏のバイクで言うと、まだ早朝の、暑くなってなくて快適な時間帯という感じ。
さて、いよいよ燗を付けてみましょう。まずはぬる燗(40℃)から。いつものように、鍋にお湯を沸かして、THE SHOTの空き瓶に入れたお酒を湯せんしていきます。
おおっ! 濃厚甘どどんっ!
苦味がかなり減りました。濃厚なのにやさしさがありますね。少し冷めて人肌燗くらいになると酸味が立ってきます。不思議なのは、常温でとんがってたアルコール感が丸くなってるんです。温度が上がるとアルコール感も増してきそうなのに。これも美味しい!
さらに飛びきり燗(62℃)まで上げてみました。そしたら、甘味もちょっとすっきり。温度はけっこう高くて、やけどはしないけど、しっかり熱さを感じます。でもこちらも、よくあるアルコールのツンとした感じがなくて、飲みやすい。口当たりはとろりなのに、味わいはすっきり酸甘です。
面白かった! 個人的に好きなのはロックとぬる燗ですが、これはいろいろやってみるのがめちゃくちゃ楽しいです。ぜひ皆さんもやってみてください。
ジブリで例えると「魔女の宅急便」のおソノさん。
実はおソノさん、昔は暴走族だったという説があります。制作当時、スタッフの中で「もしかしたら暴走族だったのでは?」との話が出て、実際にエンディングでバイクに乗って登場させる案もあったんだそう。
結局その案はなくなりましたが、映画のパンフレットには 「青春時代、それなりにツッパった経験を持つ」と書かれています。
アイスブレイカーでは、常温が暴走族おソノさん、映画に登場するやさしくなったおソノさんはロック、そしてぬる燗がエンディングのお母さんになったおソノさんですね。
満足度:★★★★
おソノさんには元暴走族説があります。
— キャッスル@ジブリフリーク (@castle_gtm) 2020年3月27日
「青春時代にはそれなりにツッパった経験を持ってるタイプ」(宮崎駿監督による主要キャラクター表)
「もしかしたらゾクだったのかも・・・。というわけで、エンディングで彼女はバイクに乗るという案もあった」(『アニメージュ』1989年9月号)#魔女の宅急便 pic.twitter.com/AWrIIgmqfF
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