【朝日山 純米吟醸】
淡麗の しっかりかっちり 堅実酒
ファミマで買ってきた朝日山さん。「久保田」が有名な、新潟県長岡市・朝日酒造さんのお酒です。
こないだ飲んだ、朝日山 普通酒もファミマで買ったんですが、それよりも気になるのは、2021年にファミマで買った朝日山さんの方。その時の子とデザインがそっくりなんです。その時は濃い色の瓶で、ラベルの今回緑色になってる部分が赤でした。


どう違うのかな? 飲んで確かめてみましょう。
香りは、アルコール&マスカット&お米の旨味がぽわーん。お?前回はもう少し甘そうな印象があったけど、今回はすっきりきれいな端麗辛口の予感。こちらも美味しそうです。
口当たりは、するりほの酸 マスカット。爽やかな酸味のメロディーから始まって、他のパート(甘・旨・苦・アル)がそれを補強しながら、きれいなアンサンブルを奏でます。派手さはないけど、しっかりかっちりきりっと堅実。
やっぱり淡麗辛口ですね。甘味は控えめで、苦味もくっきりしているけど強くはありません。一方、酸旨の骨格がしっかり。後半は苦味もじわりと出てきて、アル酸の含み香が、ぽわんと華やか気持ち良い。美味しかった。単体でも食事と合わせてもイケますね。
前の朝日山さんは、もっと苦甘に振っていたので、中身は違いますね。たぶん違うと思う。違うんじゃないかな。まあ自信はありません。
たまには、クラシック音楽に例えてみましょうか。
チャイコフスキーの派手さやラフマニノフの甘トロとは対極にいる感じ。古典派に近いかっちりさですね。でもモーツァルトの軽妙な華やかさとも違う。うん、これはベートーヴェンですね。しっかり構築されています。交響曲で言えば、第3番「英雄」。力強くて華やか。
交響曲第3番「英雄」は、ベートーヴェンがナポレオンの活躍をイメージして書いた交響曲。でも後年、民衆の英雄と期待していたナポレオンが皇帝を名乗ったことに失望し、ベートーヴェンはこの曲の楽譜の、ナポレオンへの献辞が書かれた表紙を破り取ってしまいます。後味、苦じわり。そんなエピソードも含めて魅力的な曲ですね。
好き度:★★★★
今日3月26日は #ベートーヴェン の命日なので、出来るだけ色んな演奏を聞いてみよう。一発目はハラース指揮のCSR交響楽団で交響曲第3番「英雄」。 pic.twitter.com/n1O6EpkhUP
— 芋(KTK大好きおじ)さん⊿🌏 (@east_sefuri) 2023年3月25日
裏ラベルも、前の朝日山さんと比較してみましょう。


裏ラベルの内容は、若干のレイアウト変更はあるものの、前回の赤バージョンと同じっぽいですね。
【DATA】
蔵元:朝日酒造株式会社(新潟県長岡市朝日) ・・・ 朝日って地名だったんですね
造り:純米吟醸
原料米:新潟県産米
精米歩合:55%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
製造年月:2022年10月
ここからは余談。
アマチュアオーケストラ界隈の人は、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」を「えいゆう」と言うことはあんまりなくて、たいてい原題のまま「エロイカ」と読みます。
でも、第5番「運命」はみんな「運命」って言うんですよね。実はこの曲、元々楽譜には運命なんてどこにも書いてないんです。「運命」は、ベートーヴェンが冒頭の有名な4音を「運命はかく扉をたたく」と言ったとされることに由来する通称です。でも呼び方はみんな「運命」。ただこの呼び方、海外ではあんまり通じないそうです。他の例では、シューベルトの「未完成」も通称ですね。そりゃ作曲者が未完成で終わらせようと思ってたわけがない。
第6番「田園」は「田園」。原題の「パストラーレ」って言ってると、ちょっと気取ってるのかなって思われそう。
第9番は「合唱付き」じゃなくて「第九」ですね。その他の副題が付いてない交響曲は、「べー1,ベー2」派閥と「べト1,ベト2」派閥が対立しています。なんとなく地域差もある感じ。
まあ、好きに呼べば良いんですけどね。みんなで仲良くお酒でも飲みましょう。
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