【AZM opus 13】
やわらかい 柑橘酸味と 旨じゅわん



はじめましてのお酒、滋賀県犬上郡多賀町・多賀(株)のAZMさんです。犬上郡って、いぬがみぐんで変換されなかったから調べてみたら、いぬかみぐんなんですね。日本酒の銘柄でよくある濁点付く付かない問題がこんなところにも。
多賀(株)さんの公式ページの会社情報を見ても出てないんですが、多賀(株)さんは月桂冠さんのグループ企業です。同じくグループ企業の松山酒造さんの「十石」を、ついこないだ飲んだばかり。特に生酒の方は感動的に美味しかったんです。月桂冠さんグループ企業は、清酒醸造関連では3つしかなくて、その2つを立て続けに飲んだことになります。すっごい偶然!
多賀(株)さんも松山酒造さんと同じく、大量生産用の設備でお酒を造って月桂冠さんに桶売りをしていたそう。今でもしてるのかな? そこはよくわかりませんでした。
そんな酒蔵の杜氏が、東義晃さん。元々は普通の会社員だったんですが、奥さんの実家が多賀(株)の創業家だったことから、酒造りの道に入ったそうです。月桂冠や、広島酒類研究所で修業をして、去年2022年に「AZUMA」というお酒で杜氏デビュー。酒造りをはじめてまる6年だったそうです。
東さん、多賀町のローカルメディア「たがコト」のYouTubeチャンネルに出演されてるのを見ましたが、おだやかな方ですね。良い人っぽい。
そして杜氏就任2年目、今年2023年8月にリリースされたのが今回のお酒・AZMです。ああ、AZM=AZuMaなんですね。
オーパスは、オーケストラではよく聞く単語。作品番号のことです。今回のOpus13の他に、14と15も発売されたよう。
あれ? 作品番号ってことは、これ、今回限りの限定品なんでしょうか? このお酒、とにかく情報が少ないんです。公式サイトにも載ってない。たまたまつい最近・9/27に更新されたSAKE Springさんの記事にだいぶ助けられました。ありがとうございます。
それでは飲んでいきましょう。
香りはふんわりパイナップル。ほんのりグレープフルーツもいますね。フルーティーです。
口に含むとくっきりと、柑橘酸味がやわらかく。次いで旨味がじゅわじゅわん。甘味は控えめパイナップル。
酸味がくっきり強いけど、やわらかいから嫌じゃない。旨味も豊かで食事に合います。
普通に合わせるなら洋食だけど、中華にも合いそうだし、味がしっかりしてたら和食にもいけます。いろいろ合わせてみたい。
で、今回のアテは、チキンラーメン。こちらのお店にはチキンラーメンがあって、けっこう好きなんです。前よりちょっと値上がりしたけど、230円。やっす!! でも安いだけじゃない。チキンラーメンって実はめちゃくちゃ優秀なアテなんです。鶏の旨味と塩味がたっぷりで、モダンなお酒にもクラシックなお酒にも合う。今回のAZMさんにもばっちりでした。
ジブリで例えると「ハウルの動く城」の隣国の王子。ラストシーンで正体を現す、爽やかでやさしそうなイケメンです。でも甘い展開にはならない。
好き度:★★★★
昨日酒飲みながらハウル見てたんだけど
— Stera❖Kujata (@stera_Noah) 2023年1月7日
隣国の王子の声優が大泉洋だと知っていい声過ぎて腹抱えて大爆笑してました pic.twitter.com/m9GOUrSOQl



【DATA】
蔵元:多賀株式会社(滋賀県犬上郡多賀町)
造り:純米吟醸 無濾過原酒 瓶燗火入れ
原料米:滋賀県彦根市産 みずかがみ
精米歩合:55%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
酵母:9号系自社酵母
製造年月:2023年8月
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