【奥丹波 純米吟醸 S.yedo】
辛口で 酸味中心 酢酸感?
はじめましてのお酒、兵庫県丹波市・山名酒造さんの奥丹波です。丹波市というと、丹波山地と言われるように、けっこうな山間部。地図で見たら、山名酒造さんは丹波市の中心部からさらに離れた山あいの町にありました。自然が豊かそう。
今回のお酒は、S.yedoという限定酒。S.yedoとは「サッカロマイセス・エド」という清酒酵母のことで、最古級の清酒酵母です。1909年(明治42年)に東京帝国大学農学部の中沢亮治博士が、ドイツのベルリン工科大学に留学中に、日本の清酒の醪から分離したんだそう。yedoは江戸。江戸酵母とも呼ばれています。よくそんな酵母が残ってますね。
それでは飲んでいきましょう。
香りはやわらか酸旨で、辛口っぽい雰囲気です。ただその酸、酢酸とリンゴ酸を感じるんですよね。イヤな酢酸感じゃないんですが、ちょっと珍しい香り。奥にほのかに熟甘旨もあります。ラベルを見ると、製造年月は2023年3月。10ヶ月ほど経っていますね。
口に含むとほの酸で、そのまま酸味がぽわわんと。旨味と渋味もほんのり出るけど、酸味中心辛口酒。酸味の内訳は、酢酸乳酸リンゴ酸。酸がかなり特徴的だから、熟成前がどうだったのか気になるところです。
甘味はほとんどないけれど、香りの中のわずかな甘さが、全体をやわらかくしてくれています。酸味中心の辛口で、あんまり得意じゃない方向性なんだけど、そのやわらかさのおかげで飲みやすいです。
温度が上がってくると、香りの蜜甘と米旨が、わずかに出てきて豊かになります。
とは言えこれはやっぱり、辛口食中酒ですね。
アテは、豚バラ串がめっちゃ合う。添えてある韓国味噌ダレ・サムジャンの甘辛と豚の脂がめっちゃ合ってて、それをお酒の酸辛がやわらかく切ってくれます。
ジブリで例えると「借りぐらしのアリエッティ」のホミリー。アリエッティのお母さんです。52歳。14歳のアリエッティのお母さんにしては年齢を感じますね。神経質なところがあるけど、嫌な人じゃない。
好き度:★★★☆
お得情報メモ)お母さんホミリー
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) 2017年7月7日
宮崎駿監督から「昔美人だった鼻のとんがった外国人」という注文を受けて描かれたのがアリエッティさんの母ホミリーさんです。この注文を聞いた米林監督はポパイのオリーブさんを連想し、☞続く pic.twitter.com/flnn0L2FsZ
【DATA】
蔵元:山名酒造株式会社(兵庫県丹波市)
造り:純米吟醸
原料米:兵庫県産 イセヒカリ
精米歩合:60%
アルコール度数:16% ・・・ 高め
製造年月:2023年3月