【小国蔵 一本〆 純米吟醸酒】(おぐにぐら)
ちょい甘からの苦辛旨味じわじわ
口に含むと控えめに爽やかな甘味とわずかな酸味。そこから苦味と旨味がじわじわ広がって余韻に残ります。全体としては辛口の印象ですね。日本酒度+5という数値通りな感じがします。
この「一本〆」、何かと思ったらお米の名前なんですね。そういえば、こないだ飲んだ「高千代」も一本〆でした。調べてみたら、高千代酒造のサイトにこのお米の詳しい情報が乗っていました。お母さんは五百万石・お父さんは豊盃で、五百万石より米の旨みが出るお酒に仕上がりやすいんだそう。「高千代酒造で管理している酒造好適米」とのことなので新潟のお米かと思ったら、この小国蔵では熊本の小国町産。どういういきさつがあったんでしょう? 面白いですね。
あと、今気付いたんですが、このラベルよく見たら「鬼滅の刃」の禰豆子柄ですね。意識した訳じゃないんでしょうけど。
ジブリで例えると、映画の「風の谷のナウシカ」で、クライマックスで王蟲のこどもを吊り下げてたペジテの飛行甕に乗ってた若い方。辛口だけどほんのり甘い。ほんの数カットしか登場しないけど、彼のことは記憶にしっかり残ってるんです。彼の「嫌だ!ラステルさん…」という台詞の印象が強かったんでしょうね。この台詞、こんな短いのに、語られなかった多くのことを想像させる素晴らしい台詞だと思います。この青年とラステルの関係はもちろん、「姫様」とよばれるナウシカに対して、さん付けで呼ばれるラステルの性格とか、ペジテの身分制度のフラットさとか。台詞ひとつで世界を広げる宮崎監督の凄さに身震いします。
満足度:★★★☆
映画「風の谷のナウシカ」で一番好きなシーンはペジテの兵が気球で傷付いた子供の王蟲を運んでいてナウシカがメーヴェに乗って捨て身で王蟲を助けにくる所。新米兵がラステルと瓜二つの彼女を狙撃できないんですよね。ペジテの人々の悲しみが伝わる凄く良いシーン。「嫌だー!ラステルさん…」 pic.twitter.com/BCIjO9wVSl
— ino (@euonikustat) 2020年2月15日
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