【翔空 酔いどれメロン】
どぼどぼどぼ ほんのりメロンの クラフト酒
しばらくぶりの翔空さん。新潟県新潟市・ラグーンブリュワリーさんのクラフトサケです。
クラフトサケというのは、日本酒の製造技術をベースにしながら、副原料を入れたり搾る工程を省いたりして、酒税法上の「清酒」の定義から外したお酒です。なぜこんなことをするのかというと、現在、一部の例外を除いて、日本酒の製造免許は新規発行がされないから。新しく酒蔵を作りたいと思ったら、既存の酒蔵の免許を買い取るか、清酒じゃないものを造るしか手が無いんですね。
ラグーンブリュワリーさんは、上で書いた「一部の例外」・海外輸出用の日本酒を造るという道を選びつつ、日本酒の最後の搾る工程を省いたお酒、つまり「どぶろく」や、副原料を加えたお酒の国内販売をされているお蔵さんです。
社長の田中さんは、元々新潟の老舗酒蔵の社長をやってたのに、独立してラグーン・ブリュワリーを立ち上げた方。しかもその前は、シンガポールでプロサッカーチームの運営をやってたという異色の経歴の持ち主です。それを書くとあまりに長くなりすぎるので、下の方に詳しい記事のリンクを載せておきます。ぜひ読んでみてください。
今回のお酒は、副原料として、千葉県大網白里市産のマスクメロンを使ったお酒。実は大網白里市は、田中社長の出身地。そのマスクメロンから、品質は問題ないのに見た目の具合などでそのまま市場に出しにくいものを優先的に使用しているそう。また、掛米にも大網白里市産のコシヒカリを使っています。このお酒を造るに至った経緯や、どのように作ったかなどは、田中社長のnoteに詳しく書いてあって面白いです。
メロンを加えたお酒というと、これまで鳳凰美田さんやハツユキソウさんを飲んできましたが、それらとの違いも気になりますね。
それでは飲んでいきましょう。
の前に、注ぐときからもうヤバい。米粒たっぷりどぼどぼどぼ。クリーム色の液体の中に、細かい米粒がいっぱい浮いてます。
香りは意外にほとんどなくて、かすかにメロンがあるようなないような。
口当たり、米粒たっぷり炭酸しゅわん。見た目の通りとろとろなのに炭酸感はしっかりあります。
味わいおだやかふわふわり。甘味は意外にあんまりなくて、じんわり出てくる旨苦もおとなしいです。
含み香ほんのり甘メロン。後味も控えめ甘旨ふんわりと。
見た目に反しておだやか爽やかなおサケでした。
鳳凰美田のメロンは、果肉がとろんとろんで濃厚だけど、苦渋がじわわ。ハツユキソウも同じように甘味控えめだったけど、メロンの皮に近い甘くない部分っぽくて後半に旨味がじわん。メロンを加えたお酒対決では、翔空さんがいちばん好きでした。
アテは、おでんの焼売。でかくて肉たっぷりだけどやさしい味の焼売です。これはお酒に合う。ただぶっちゃけ、このお酒にアテはなくても良いですね。甘ったるくもないので、食前酒が合いそうですし、デザートにしても良い感じです。
ジブリで例えると「おもひでぽろぽろ」の小学生タエ子。ちょっと引っ込み思案だけどかわいいです。
好き度:★★★★
おもひでぽろぽろ(1991)
— RABU (@kpugmw) 2019年11月14日
主人公タエ子の幼少期時代は1960年代やっぱりこの時代の洋服ってかわいい! pic.twitter.com/3SpHdDsAr7
【DATA】
蔵元:LAGOON BREWERY合同会社(新潟県新潟市)
造り:その他の醸造酒
原料米:麹米/五百万石、掛米/千葉県大網白里市産コシヒカリ + 千葉県大網白里市産マスクメロン
精米歩合:80%
アルコール度数:13% ・・・ 低め
製造年月:2022年8月
田中社長の経歴については、こちらの記事をどうぞ↓ めちゃくちゃ面白いです!
なお、1/1の地震、ラグーン・ブリュワリーさんは小さい破損はあったものの、概ね無事だったようです。良かった。
揺れが激しくグラスが割れたりしましたが、住まいも家族も大丈夫でした。
— 田中洋介 【翔空】LAGOON BREWERY 代表 (@sho_ku_tanaka) 2024年1月1日
社員もみんな無事を確認。
蔵も近くに住んでる社員が見回りに行ってくれたところ、酒の在庫もタンクも大丈夫だったようです。
良かった😌
皆さんもどうぞご無事で。
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