【台雲 生酛純米吟醸】
台湾と 日本の架け橋 極上酒
激レア酒!!!
はじめましてのお酒・台雲さん。島根県出雲市・台雲酒造さんのお酒です。
飲んだことある方、いらっしゃいますか?
台雲酒造さんは、2021年創業の新しいお蔵さんです。
詳しい方はこの時点で「あれ?」って思いますよね。日本酒の製造免許は、現在、一部の例外を除いて新規発行はされていません。酒蔵を新設して日本酒を作ることは基本的にできないんです。だから新しく酒造りがしたいと思ったときにできる方法は、既存のお蔵さんを買いとるか、副原料を入れたりどぶろくにしたりするのが一般的。でも台雲酒造さんはそのどちらでもありません。
上に書いた一部の例外というのが「輸出用清酒製造免許」なんです。輸出用のお酒。つまり、日本で造ってるけど日本では売ってないお酒です。「翔空」を造っているラグーンブリュワリーさんも輸出用免許を取られていますが、もちろん僕も日本酒は飲んだことありません。
今回のお酒は、台湾に旅行に行った人のお土産だそうです。島根で造られて、台湾に行ってから帰ってきたんですね。どなたのお土産か知りませんが、ありがとうございます。ご相伴にあずかります。
台雲酒造の創業者は、陳韋仁(チン イニン)さん。台湾出身の方です。島根大学に留学して日本酒と出会い、2012年に獺祭の山口県旭酒造に入社。その後、島根県の李白酒造(李白)・木次酒造(美波太平洋)・板倉酒造(天穏)・佐賀県の宗政酒造(宗政)・山口県のはつもみぢ(原田)で修行され、2021年に台雲酒造を創業されます。瓶には「台湾と日本をつなぐ蔵」と書かれていますね。台雲酒造という社名も台湾と出雲から取ったもの。素敵!
陳さんは実力も充分。フランスの日本酒コンクール「Kura Master」では、2022年に2本が金賞。2023年は出品しない方針だったものの、ついこないだ発表された今年2024年にも1本が金賞を獲っています。公式サイトを見ると、それまでにも数々の賞を受賞されていますね。凄い!
それではいよいよ、飲んでいきましょう。どんなお酒か、全くわかりません。楽しみ♪
香りは爽やかコク酸ふわん。生酛らしいコクがありつつ、爽やかで良い香りですね。おおお、美味しそう!
口に含むと、きれいな酸。それがほわっと膨らみつつ、奥から出てきた米旨じわん。
うっま!!!
甘味は控えめですね。タイプとしては酸旨生酛です。やわらかい酸とお米の旨味と生酛のコクが特徴的。その旨コクがしっかりしているのに、とても爽やかできれい。この両立は凄い!
あまりにきれいだから、アルコール感もとても16度には思えません。めっちゃ飲みやすい! でもしっかりしていて飲みごたえもあります。
ジブリで例えると「コクリコ坂から」の風間君。爽やかでカッコよくてやさしくてイケメン。ばっちり主役を張れますね。
いや、ほんと美味しくてびっくりしました。陳さんは、台湾産日本米・台中六十五を使ったお酒も造られています。飲んでみたいなあ。飲む機会はほとんど無さそうだけど、これからも応援したいです。
好き度:★★★★★
コクリコ坂からの風間俊。
— ハウル🐈5y+2y+0y (@ttk150227) 2019年1月12日
顔良し性格良しの、文句無しのイケメンだぜ……私にもコロッケください…… pic.twitter.com/NMISj9K6sX
【DATA】
蔵元:台雲酒造合同会社(島根県出雲市)
造り:純米吟醸 生酛
原料米:兵庫県産 山田錦
精米歩合:55%(真吟精米)
アルコール度数:16% ・・・ 高め
日本で販売するお酒じゃないから、製造年月の表示義務がないのか!面白い!
裏ラベルが中国語だけどほとんど読めるのも楽しいですね。「飲酒過量 有害(礙)健康」とか。「礙」はさまたげるという字らしいです。
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