こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

雑賀 > ルーン王子(猫の恩返し)[ジブリ酒]

雑賀さいか 純米吟醸 辛口】

美しく しっかりしている 辛口酒

雑賀

雑賀

お久しぶりの雑賀さん。和歌山県紀の川市・九重雑賀さんのお酒です。あまりに久しぶりすぎて、前回飲んだ時の記録は残っていません。飲んだお店は覚えてるんですけどね。

九重雑賀さんは、日本酒とともに、酢も造られています。というより、酢の製造会社として明治41年(1908年)に創業されました。その原点である「赤酢」は、日本酒の酒粕を3年以上熟成させた後、120日以上発酵・熟成させて作ります。そこで、昭和9年(1934年)、良い酢を造るためには原材料の酒粕から一貫して造るべきと、日本酒製造に参入しました。なかなか珍しい参入動機ですね。

歴史好きの人にとっては、雑賀と言えば雑賀衆ですね。戦国時代に鉄砲で武装した紀州の傭兵軍団で、10年にわたる石山合戦では織田信長を大いに苦しめました。九重雑賀さんの社長・雜賀俊光さんはその雑賀衆の末裔です。ラベルに描いてある鳥は、日本神話に登場する八咫烏。よく見ると足が3本ありますね。八咫烏は、雑賀一族の紋章なんだそう。

そして雑賀社長の経歴もめちゃくちゃ面白い! 15歳で東京に出て、17歳からボクシングを始め、大学では東京の代表選手に選抜されます。21歳から27歳までプロボクサーとして活躍。ボクシング選手名鑑というサイトによると、戦績は8戦3勝2敗3分だそうです。
これまで、シンガポールでプロサッカーチームの運営をしていた蔵元はいましたが、自身がプロボクサーというのは初めて聞きました。凄い!!

さて、それでは飲んでいきましょう。

香りは米旨、ほのかに乳酸。

口当たり、やさしくきれいな酸から入り、全体ふわっとふくらんで、旨アル残してきれいに消える。
きれいだけど、しっかりしている辛口酒。

写真は撮ってないけど、お造り盛り合わせにばっちり合いました。こちらのお店は、40種類の塩が用意されている「塩美屋」というお店。刺身も当然塩でいただきます。塩味とお魚の旨味とお酒の旨味の相性が素晴らしかった!

ジブリで例えると「猫の恩返し」のルーン王子。すっきりイケメン猫王子。しゅっとしていて毛並みもきれい。

好き度:★★★★

雑賀

雑賀

【DATA】
蔵元:株式会社 九重雑賀(和歌山県紀の川市)
造り:純米吟醸
精米歩合酒母米55%、麹米55%、掛米60%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
製造年月:2024年8月

 

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