【宗玄 純米 能登乃国】
豊潤な お米の甘旨 クラシック
新年最初に飲んだお酒は、宗玄さん。石川県珠洲市宝立町宗玄・宗玄酒造さんのお酒です。
こちらは、1月1日に飲んだお酒。僕はいつもは飲んでしばらくしてからレビューを上げてるんですが、お正月ですからね。特にこのお酒は、1月1日に飲んで、その日にアップしたかったんです。
ご存じの通り、宗玄酒造さんは、昨年2024年1月1日の能登半島地震で大きな被害に遭いました。能登半島地震では他にも被害の大きいお蔵さんはありますが、手に入らなかったので、代表して宗玄さんを飲んで応援いたします。「能登乃國」なんて、応援にぴったりですね。
それでは飲んでいきましょう。
香りは豊かに米甘旨と、爽やか乳酸、アルコールがツン。これは良いクラシック。とても芳醇なのにきれいです。
口当たり、とろんときれいな甘酸味。お米のシロップきれいな甘味と、やわらかやさしい乳酸とろん。それがふわっとふくらんで、旨苦渋もじんわりと。澄んだお米のきれいな旨味、程よいくらいの苦渋味。
含み香ふおっとアル甘旨。アルコール感はあるんだけれど、全く嫌じゃありません。
後味じわっと旨渋を、甘さがまとめて心地よい。
はあああああ、めちゃくちゃ美味しい。味わいチャートでは、個々の味の値はそんなに大きくないんです。でも、全体としてはとても豊か。
去年のベスト10を見てもらえばわかる通り、僕は基本的にはモダンな方が好みです。でもここまでくるとそんなの関係ない。宗玄さん、クラシックなのに感動です。
これ、絶対燗も合いますね。やってみましょう。いつものように、お酒をマグカップに入れて、温度計ツッコんで鍋で湯煎します。まずは弱火でゆっくり、飛切り燗(60℃)まで上げます。おおっ! やっぱり美味しい!! そしてそれを室温で燗冷まし。ぬる燗(40℃)まで下がっても激ウマ!! まあ予想通りなんですけどね。
燗にすると苦味が消えて、香りも味もほわっとさらに豊かになります。飛切り燗では甘味が引いて、キリっと締まってすっきり。それが温度が下がるにしたがって穏やかになり、ぬる燗では全体がやわらかくなって、焼きミカンのような甘酸がやさしく豊かにほわっ。どの温度でも素晴らしい!!!
アルコールは15度なので、温度を上げてもツンっと刺さらないのも良いですね。それでも気になる方は、65℃くらいまで上げてアルコールを少し飛ばすと、飲みやすくなります。
渋味が出るのに単体でも美味しいし、この渋味は食中酒としても優秀です。
アテは、和食の煮物や、濃いめのものにぴったり。つまり、おせちにばっちりです。お正月に飲めて良かった!!
ジブリで例えると「君たちはどう生きるか」の夏子さん。主人公眞人の母・久子さんの妹で、久子さんが火災で亡くなった後に、眞人の父の勝一と結婚します。大人のしっかり旨味を中心に、エロティックな甘味も、複雑な感情の苦味も、キリっとしたカッコ良さもある美人さん。
好き度:★★★★★
君たちはどう生きるか
— 辻本🎇🎇🎇(仕事繁忙期) (@Hanabi19080522) 2023年8月25日
夏子さんがエチすぎた← pic.twitter.com/tLn05d65tE
【DATA】
蔵元: 宗玄酒造株式会社(石川県珠洲市宝立町宗玄)
造り:純米酒
原料米:兵庫県産山田錦
精米歩合:65%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
製造年月:2024年11月
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