【わかむすめ 牡丹 純米吟醸 うすにごり 生酒】
華やかな 力強さと まろやかさ
こないだ花橘を飲んだばかりの わかむすめさん。山口県山口市・新谷酒造さんのお酒です。推し蔵だから、あれば当然飲みますよね。
この牡丹という名前も、例によって、平安装束のかさねの色目です。わかむすめさんが好きすぎて読んだ「素晴らしい装束の世界」という本によれば、牡丹は春の色目。表が淡蘇芳(うすすおう)という濃いめの赤で、裏が白だそうです。雅ですねえ。ちなみに「伝統色のいろは」というサイトによると、単色の牡丹色もあるんだけど、色名として定着したのは江戸時代になってからなんだそうです。
今回は、うすにごり。ちょうど僕の前に誰も飲んでなかったから、上澄みとにごりの飲み比べをさせてもらえました。嬉しい♪
まずは上澄みからいただきます。
香りは華やか米旨と、乳酸洋梨フルーティー。
口当たり、シロップ甘酸フルーティー。奥からピリッと微炭酸。そこから甘旨、一気にドンッ! しっかり苦味も現れる。
雄町らしい、力強い甘旨ですね。
お次はうすにごり。
澱を混ぜると苦味が出るかと思ったら、逆に落ち着きました。全体的にやわらかくなって、甘味も良い感じにまるく、旨苦もまろやかになりました。でも華やかな感じは残って、こちらも美味しい!
アテは、ゴボウの唐揚げ。メニューには「絶対うまいゴボウ」として載っています。こちらのお店は何を食べても美味しいから、この「絶対うまい~」も盛ってる感じはしません。でもやっぱり気になりますね。食べてみると、外側カリッ、内側ホクッ、香りがほわっ。うっま!!! 当然のようにお酒にもばっちり合います。
面白かったのは、左上の丸いの。何かと思ったら、ガリッ。南高梅の唐揚げでした。梅と蜜の甘酸っぱさとカリッとした衣が意外な合い方。
ジブリじゃないけど例えると、往年の名作映画「風と共に去りぬ」の主人公スカーレット・オハラ。華やかな超絶美人さん。
この作品は、アメリカ南北戦争を舞台に、歴史の波に翻弄されながら力強く生きる女性を描いた作品。1939年公開とかなり古いですが、映画の歴史に燦然と名を残しています。僕が見たのはたぶん中学校の頃のテレビ放映で、ストーリーはあんまり覚えていないんですが、燃え落ちるアトランタの町とまっ赤なドレスは印象に残っています。あと、音楽が素晴らしい!
好き度:★★★★
暦。12月15日は『風と共に去りぬ』のプレミア上演日。1939年のこの日、かの大作がジョージア州アトランタで公開されました。
— 西洋魔術博物館 (@MuseeMagica) 2024年12月15日
ちなみに原題 Gone with the Wind は19世紀末の退廃派詩人アーネスト・ダウソン(1867-1900)の詩の一節。破滅型文人の典型のような人ですが、一部にファン多しーー pic.twitter.com/cXc3PIEoOz
【DATA】
蔵元:新谷酒造株式会社(山口県山口市)
造り:純米吟醸 うすにごり 生酒
原料米:岡山県産 雄町
精米歩合:60%
アルコール度数:15.5% ・・・ 普通
製造年月:2024年11月
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