【天野酒 吟醸】(あまのさけ)
ちびちびだらだらいつまでも飲みたいアル添吟醸酒
前に特別純米をいただいて美味しかった天野酒。職場近くのスーパーに300mlの小瓶が売ってたので買ってきました。大阪・河内長野のお酒で、「豊臣秀吉が愛した幻の名酒」と語られている銘柄です。オリジナルの天野酒は17世紀なかばに一旦廃れてしまって、現在のものは西條合資会社さんが1946年に復活させたのだそう。秀吉が飲んだお酒そのままではないとは言え、西條蔵さんだって創業1718年という歴史を持った老舗です。すごいなあ。
まずは冷酒でいただきます。
香りは、蜜のような甘さを中心に、控えめに穀物・ナッツを感じるふくよかな香り。流行のフルーティーさは全くないけど、いかにも美味しそうです。ほんのり熟成酒に通じるところもありますね。
口に含むと、ふんわり優しく黒糖・穀物・飴の甘味。それから控えめで柔らかな酸味と旨味。その風味は口の中でじわじわ広がって、幸せな余韻につながります。そのたっぷりな余韻にひたってたと思ったら、アル添らしくいつの間にかきれいに消えてる。そしてもう一口飲みたくなる。ちびちびだらだらいつまでも飲みたいお酒。じんわり沁みて美味しいです。幸せ。
これたぶん、常温や燗でも美味しそう。ということで、次の日に残そうと思ったんですが、なかなか止められなくてだいぶ減ってしまいました。
で、次の日。常温では旨味が開きました。甘味もあるけど、どちらかと言えば旨辛口な印象。
そしてぬる燗にしたら、今度は香りの中の甘味がドカンと開いて素敵。味は旨辛口ですが、甘味も酸味も立ってきてどっしり。
しまったなあ。もっと温度上げて熱燗にしたらさらに楽しそうなのに。残念ながらここで全部飲みきっちゃいました。
(追記:後日、燗にもしてみました→こちらの記事をご覧ください)
ジブリで例えると「魔女の宅急便」の、デッキブラシのおじいさん。やわらかな物腰で優しそうですね。「あのデッキブラシはワシが貸したんだぞ」って言うの、かわいい。
このおじいさん、特徴はヒゲとメガネですね。実はジブリにはこの特徴を持ったキャラクターが何人かいます。「千と千尋」の釜爺、「ラピュタ」のタイガーモス号機関士のハラ・モトロ、「紅の豚」からはポルコとピッコロおやじ。彼らにはみんな共通点があります。それがジブリのヒゲメガネの最重要人物、宮崎駿監督その人。全員、宮崎監督の分身なんですね。だからみんな女の子には優しい!
満足度:★★★★☆
これ、最初は★4だったんです。でも、もう一度飲みたい気分がじわじわと増えてきて★4.5になりました。また買ってこよう。
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