【御前酒 純米酒】(ごぜんしゅ)
すっきりで 旨味ふくらむ 純米酒
三菱食品の1合瓶「蔵べる」シリーズの5本目、岡山・辻本店さんの御前酒です。はじめましてなんですが、お噂はかねがね。菩提酛関連でよくお名前を聞きますね。
まずはキンキンに冷やしていただきます。
香りは、ほんのかすかにメロンクリームソーダみたい。メロンの香りというより、メロン香料と乳酸の感じです。
口当たりは爽やかな酸味で、その後ろから旨味がふわぁ。甘味はほんのりわずか。意外に印象が軽いと思ったら、アルコール13%の低アルコールでした。すっきりしていつつ、旨味の膨らみが素敵です。
これはもしかして、冷やし過ぎない方が良いのかも。1合なのですぐ飲みきりそうなのをガマンして、ちょっと常温に放置してお風呂に入ってきます。
で、お風呂あがりにもう一度。
香りは、乳酸の酸味と蜜の甘さ。さっきより開いてます。
味わいも、酸味はっきりで、旨味もじわぁっと広がる。後味にちょっと苦味が出るのは好みが分かれるかもしれませんが、僕はキンキンよりも少し温度が上がったくらいの方が好きですね。
公式サイトに載ってたスペックは、
アルコール:15% ・・・ 瓶には13%って書いてありますね。体感では13%の方が正しそう。
日本酒度:+1 ・・・ まん中くらいかな。
酸度:1.0~1.8 ・・・ え?
アミノ酸度:1.0~1.8 ・・・ え?
酸度もアミノ酸度も、低い値から高い値まで幅がありすぎです。
ロットによって値がバラつくのはしょうがないんですが、これじゃ書く意味ありませんね。シリーズで表記を統一したかったんでしょうけど…
三菱食品「ホームページに載せる酸度とアミノ酸度教えてください」
蔵元「んなこと言ったって、数値なんて造るたびに変わるやん」
三「でもユーザーはその情報も求めてるんです。他のお蔵さんにも出してもらってますし」
蔵「じゃあ、毎回計って伝えるわ」
三「でも店頭在庫と違うかもしれないし」
蔵「なら1.0~1.8にしとくわ。この範囲には入るやろ」
みたいなやり取りがあったんだと妄想します。あくまで妄想なので本気にしないでください。
いや、どっちの立場もわかるんですよ。三菱食品にしてみたら情報は提供したいし、シリーズの中で表記がバラバラだとサイトの管理も大変になる。管理してる人はお酒に詳しくないWEBデザイナーさんかもしれませんしね。
でも蔵本さんにしてみたら大事なのは情報より味。その期の造りで最も美味しくなるように蔵人さんが調整してるんだと思います。麹菌や酵母といった生き物を扱ってるんだし、工業製品じゃないんだからバラつくのは当たり前。辻本店さん、造りにはこだわってそうですしね。
でも、もうちょっとなんとかならなかったんかなあ。
ちなみにお米は、公式サイトによれば「幻の酒米と謳われる岡山県産雄町米を使用」なんだそうです。うーん。岡山産の雄町が良いお米なのには異論ありませんが、さすがに今、雄町を幻の酒米って言ってる人はおらんのちゃう?
お酒自体は悪くないけど、なんか残念。
ジブリで例えると「おもひでぽろぽろ」のトシオ。一見ただの爽やか好青年に見えるけど、奥には旨味がたっぷり。
満足度:★★★☆
#ジブリで学ぶ農業
— ドミニク・マサユキ (@dommy_wonka) 2020年10月31日
大変大変っていうけど、
一生懸命やってる仕事なら
大変でない仕事なんてないでしょう?
【おもひでぽろぽろ トシオの名言】 pic.twitter.com/uJTRa1toJv
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