【美田鶴 純米酒 瓶燗火入】
甘酸ぽん フルーティーでも 旨ずずずん
ひとつ前の純米吟醸 無濾過生に続いて、鳳凰美田を醸す小林酒造の地元銘柄・美田鶴さん。今度は純米の火入れです。
実は美田というのは、お蔵さんのある栃木県小山市卒島の旧地名・美田(みた)村が由来。なるほど、鳳凰美田の美田もそうなんでしょうね。調べてみたら、美田村が誕生したのは1955年(昭和30年)。そして、1963年(昭和38年)には小山市へ編入されています。美田村があったのはほんの短い期間だったんですね。
それでは、早速いただきましょう。
香りは、アルコールとマスカット酸と米甘旨。純吟よりもちょっとしっかりしています。
口に含むと、最初から甘酸ぽんっ! からの、旨味ずずずん。
どちらかというとモダンなんです。でも、ただのモダンじゃない旨味がしっかり。鳳凰美田に通じる甘フルーティーさはありつつ、骨太な旨味もしっかりあります。なるほど、こちらも鳳凰美田らしさと地元酒らしさを兼ね備えたお酒ですね。
アテは、こちらのお店の定番・だしまかず。つまり、巻かないだし巻きです。スキレットで焼いた卵焼き。これがまた、ほっこりやさしくて、お酒にも合うんです。美味しかった〜。
ジブリで例えると「となりのトトロ」のメイが迷子になったシーンでサツキが会う、オート三輪に乗ったカップルの男性の方。こちらも、昭和30年代の田舎の舗装路をオート三輪で走ってるのに、なぜかちょっとモダン寄り。そして純米吟醸よりも骨太そう。
ちなみに、彼がサツキに怒鳴ったのは、オート三輪のブレーキは効きが良くなくて、すぐには止まれないからです。本気で危なかったから。
好き度:★★★★
小型のオート三輪にはフロントブレーキはなく、リアは径の小さなドラム式。運転したことがある人ならわかるとお思うけど、制動距離が長くてマジで急ブレーキが効かない。しかも未舗装路でしょ。あのお兄ちゃんは短気で怒鳴ったわけじゃないんですよ。#となりのトトロ pic.twitter.com/lwCJbUsaSu
— ドラゴン山崎 (@dragon_yamazaki) 2020年8月14日
【DATA】
蔵元:小林酒造株式会社(栃木県小山市)
造り:純米酒 瓶燗火入
原料米:栃木県産米
精米歩合:55%
アルコール度数:16~17% ・・・ 高め
製造年月:2023年2月
こちら、酒米と火入れ以外の公開情報は、全て純米吟醸と同じというのが面白いです。純米吟醸と純米なのに、精米歩合も同じ55%!
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