【菊正宗 上撰 樽酒ネオカップ 生酛辛口】(きくまさむね)
杉がほんのり香る、薄甘すっきりアル添酒
今日は、アルコール添加の効果の勉強です。日本酒には原材料に醸造アルコールを添加しているものが時々あります。アルコールを添加することで、味がどう変化するのかを試してみます。
試料は、スーパーでもコンビニでも売ってるおなじみの菊正宗樽酒。神奈川健一さんのYouTube動画で「アル添と純米の違いを知るのに良い教材」と紹介されてたので、やってみました。純米樽酒と、アル添の樽酒ネオパックを飲み比べ。
まずはネオパックの方からいただきます。
香りは、ふわっとほどよい杉の香り。ちゃんと感じられるけど邪魔にならない、ちょうど良いくらいの香りです。
口当たりは水のようにするする入ってきて、その奥にある甘味と旨味がほんのり広がります。最後は、かすかに甘い気配を残してきれいに消える。酸味苦味はほとんどありません。もっと安いアルコールが主張してるのかと思ってたけど、予想に反してめちゃくちゃ飲みやすい! これ、美味しいです。
アルコールは14~15%なんだけど、もっと低いように感じます。あまりひっかかることもなく喉を通り、飲んだあとになってじわっと「あ、お酒だったんだ」と感じるくらい。
日本酒度は+2.5。辛口と書いてあるけど、辛口感はそんなにありませんね。ほんのりした甘さが、ちょっとケミカルだけど爽やかで良い感じ。この甘味は菊正宗ギンパックに通じるものがありますね。あそこまでは甘くはないけど。ちなみにギンパックは結構甘味を感じるのに日本酒度は+3なのがびっくりです。
純米樽酒の方は明日ちゃんとレビューしますが、そちらと比べると、かなりスッキリしていて飲みやすいです。これがアル添の効果なのかな? 酒質がきれいで切れも良い、上品な薄味になっていて、アルコール感はむしろ少ないです。このお酒に関しては僕は断然アル添の方が好き。
アル添については、昔は安く造るためにアルコールを足した、安かろう悪かろうなお酒の代名詞でした。でも現在のアル添は、ほとんどはお酒を美味しくするために行われています。少なくとも地酒と呼ばれるものではそのはず。美味しさにもいろいろな方向性があるから、純米の美味しさ、アル添の美味しさをそれぞれ追求した結果が、今の地酒のアル添なんですね。
昔の三増酒のイメージからアル添を嫌っている人もいらっしゃいますが、アル添でめちゃくちゃ美味しいお酒はたくさんありますよ。楽器正宗とか十四代本丸とか磯自慢とか。ぜひ飲んでいただきたい!
僕はアル添のお酒も好きなのでちょっと語ってしまいましたが、ここでもうひとつ実験です。サケラボさんのYouTubeチャンネルの、コンビニベアリング企画でやってた「したらば」(カニカマ)と合わせてみました。カニカマを食べたあとにこのお酒を飲んでみます。
あれ? あんまり印象は変わらない。両方普通に美味しい感じ。
そこで動画の内容を思い出して、カニカマの味のピークでお酒を流し込んでみました。
おおっ! カニカマもお酒も、新しい扉がちょっと開いた感じ。お互いの味を引き立たせています。美味しい!
ジブリで例えると「かぐや姫の物語」の女童(めのわらわ)。かぐや姫の身の回りの世話をする、付き人の女の子です。杉の香りに通じる古風さと、ほんのりした甘味がかわいい。
満足度:★★★★
かぐや姫は女童がただただ可愛い pic.twitter.com/My2BwNGJ8T
— 拓斗 (@taku1098nt) 2018年5月18日
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