【天野酒 豊臣秀吉愛飲の復古酒 僧房酒】
濃厚な 激甘熟成 復古酒
お久しぶりの天野酒さん。1年半ぶりくらいですね。大阪府河内長野市・西條合資会社さんのお酒です。
天野酒は、「豊臣秀吉が愛した幻の名酒」と言われている銘柄。ただし、オリジナルの天野酒は17世紀なかばに一旦廃れてしまって、現在のものは西條さんが1946年に復活させたのだそう。でも、西條さんだって享保3年(1718年)創業という老舗。300年を超えてますね。何本か飲んだ感じでは、クラシックなお酒を造るお蔵さんというイメージです。中でも、アル添吟醸酒はめちゃくちゃ美味しかった!
でも、今回のお酒は明らかに異質です。
名前からヤバそうですよね「豊臣秀吉愛飲の復古酒 僧房酒」。僧房酒とは、その名の通り、お寺で造られていたお酒。かつては、知識の中心であるお寺でお酒が造られていたんですね。奈良の菩提山正暦寺で造られていたものが有名で、それを復刻した菩提酛という酒母造りの方法が、奈良や岡山を中心に今でもいろいろ造られています。
さあ、どんなお酒でしょう? マスターもまだ飲んだことないとのこと。口開けでいただきます。
色は、めっちゃ濃い褐色。香りは、カラメル甘苦ぼぼん!
これは、かなり熟成が入ってますね。でも
口に含むと、濃厚甘酸どかん!! そこから甘味がさらにどどどん!!! 後味も舌の上にたっぷり糖分が残ります。
あっっっま!!!!!
この子、なんと日本酒度マイナス110!!!
僕が飲んだ日本酒の中で最も日本酒度が低いのは、舞美人さんのMYVY(まいびー)の-154。でもまいびーさんは、醤油風味まで含めたいろいろな味わいがまとめてドカンだったので、甘さだけを比べるなら今回の天野酒さんの方が上です。日本酒以外だと、東肥赤酒が今まで飲んだ液体の中でいちばん甘かったんですが、この子はそれに匹敵するくらいの甘さ。
苦味もアルコール感も旨味も、ほんとは下に載せたチャートの数値以上に高いはずなんです。でも、全て甘味でかき消されちゃってる。
甘すぎて、そのまま飲むのは半分くらいで断念。赤酒のときみたいにウォッカで割ろうかと思ったんですが、この日はウォッカがありませんでした。そりゃここ、日本酒専門のバーですからね。というわけで、普通にソーダ割りにしてもらいました。お酒1:ソータ1.5くらいの割合。おっ、甘さがかなり落ち着いた。
まあ面白いけど、やっぱりウォッカ割りかなあ。それか、そのままでデザートにほんの少しだけ。バニラアイスにかけるのも悪くなさそう。少なくとも、そのままがぶがぶ飲むお酒じゃありませんね。
ジブリで例えると、、、うん、無理。赤酒の時もそうだったんですが、甘すぎて例えるどころじゃありません。「耳をすませば」のラストシーンよりももっと甘い。
好き度:★★★
好きかと言われたらそこそこなんだけど、この甘さは体験する価値ありますよ。
【DATA】
蔵元:西條合資会社(大阪府河内長野市)
造り:純米酒 室町~戦国時代当時の製法をできる限り忠実に再現した復刻酒(公式サイトより)
原料米:山田錦
精米歩合:90%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
日本酒度:-110 ・・・ 激甘!!!
製造年月:2022年12月
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