【くどき上手 純米大吟醸 Jr.の未来33】
濃密で 甘くて派手で 色っぽい


こないだ辛口純吟を飲んだくどき上手さん。辛口純吟はあんまりくどきさんっぽくない辛口クラシックタイプでしたが、今回はJr.で、しかも33%精米。これはもう、いつもの甘じゅわなくどきさんを期待して良いでしょう。
ちなみに「くどき上手」という銘柄名は、豊臣秀吉のような出世する武将は説得力がある=口説き上手であることから、成功する・出世するという意味を込めて命名されたんだそうです。女性を口説くのにぴったりなお酒ということじゃなかったのか!!
くどき上手さんの中でJr.が付くのは、現社長の息子で6代目の今井俊典専務が手掛けているお酒。Jr.の方がより甘じゅわで、「摩訶不思議ちゃん」とか「米と嫉妬で醸す果実な液体」とか意味の分からないもとい個性的な名前が付いてることが多いです。僕はJr.の方が好きなんですよね。
Jr.の未来33は、2020年にも飲んでるんですが、ラベルの背景が変わってます。まあ、派手なのは一緒なんですが。味わいはどうでしょうね? それでは飲んでいきましょう。
上立ち香、メロンとスイカのフルーツ蜜。
口に含むとピリシュワで、甘味ぽわんと酸味ふわっ。最初から、期待通りのインパクト。華やかかわいい甘じゅわん。後半に出てくる苦味も華やかです。
これこれ、まさにくどき上手な、濃密で甘くて派手で色っぽい香りと味わい。うんまああああ!!
こんなのに口説かれたらもう、ひとたまりもなく堕ちてしまいます。
この日のアテは、サルボウ貝のベトナム炒め。
サルボウ貝というのは、漢字で書いたら猿頬貝。形が、猿が食べ物を口に含んでほっぺたがふくらんだみたいにぷっくりしてるから猿頬貝なんだそうです。これ、貝自体も美味しいんだけど、なにより味付けが大好き。たっぷりニンニクとパクチーと魚醤の効いた濃い味付け。この濃い塩旨味に、派手なくどき上手さんが全く引かずに対抗して、うっまああ!!
ジブリで例えると「紅の豚」のジーナさん。濃厚な色っぽさが香り立つような美人さん。前に踏み出せないポルコをようやくその気にさせた「あなたもう1人女の子を不幸にする気なの?」って口説き言葉が上手すぎる!
好き度:★★★★☆
【紅の豚】’92
— スルメ大王 (@comkomj9) 2023年8月3日
ジーナと少女時代のジーナ
「マルコ‼︎マルコ聞いてる?」
「あなた、もう一人女の子を不幸にする気なの⁈」 pic.twitter.com/b04fPdpVtl


【DATA】
蔵元:亀の井酒造(山形県鶴岡市)
造り:純米大吟醸 生詰
原料米:山形県産 酒未来
精米歩合:33%
アルコール度数:16~17% ・・・ 高め
日本酒度:-5.0 ・・・ 甘口
酸度:1.3 ・・・ 低い
製造年月:2023年8月
酵母:小川10号・M310号
おっ!
このスペック、造りは生酒と生詰で違うけど、それ以外は日本酒度・酸度・酵母まで、こないだ飲んだ出羽燦々と同じです。
ってことは、この子も開栓からの時間経過で、固さが結構変わってくるのかもしれませんね。
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