白鶴＞ハイタカ(ゲド戦記)［ジブリ酒］

【白鶴（はくつる） Alternative 純米大吟醸白鶴錦】

アル感ツン旨渋ぐいっアルガツン

なまおコメ呑み会のお酒⑨、白鶴さんです。まあ、言わずと知れた超大手メーカーさんですね。実は、このお酒は飲みたいと思って楽しみにしていました。というのも、原料米が白鶴錦だから。

白鶴錦は、その名の通り、白鶴酒造さんが開発した酒米。山田錦のお母さん・山田穂(やまだぼ)と、山田錦のお父さん(短稈渡船)の近縁種・渡船2号の間に生まれた子です。つまり、山田錦の妹になるわけですね。なんで弟じゃなくて妹かというと、妹の方がかわいいから。超優秀なお兄ちゃんにあこがれる妹です。

白鶴さんが白鶴錦を生み出すために、まずしたことは、お母さん・山田穂の復活です。もう作られなくなっていた山田穂を、わずかに残った種籾から、農家さんとともに60数年ぶりに復活させました。この時点で凄い。
そこから、お父さんは行方不明だから、似てる男と掛け合わせます。そうして生まれた子供から優秀な子だけを選び、さらにその子を掛け合わせてまた優秀な子を選抜。開発開始から8年をかけ、白鶴錦は生まれました。
擬人化するとなかなかエグいですね。

僕は白鶴錦はこれまで、十四代EXTRA・而今・雨後の月・くどき上手を飲んできました。どれも美味しかった！でも、本家本元白鶴さんの白鶴錦は飲めてないんですよね。だから、十四代様をスルーしてでもこの白鶴さんを飲んでみたかった。

こちらは、れーむだっくさんご提供のお酒。実はれーむだっくさんは白鶴錦のお酒を、十四代・而今・作・白鶴の4本持ち込まれていて、ブラインド飲み比べ企画をされてたんです。僕は他にも飲みたいお酒が山ほどあったから飲み比べは辞退したんですが、めちゃくちゃ面白い！その中から、気になってた白鶴さんだけ飲ませていただきました。れーむだっくさん、ありがとうございます。

それでは、いただきます。

上立ち香、アル米旨とほの糖甘。ふむふむ、クラシックですね。

口当たり、やわらかでクラシックな旨味を中心に、甘酸苦もぽわん。そこからアル感ツンっと現れて、旨渋ぐいっっと広がりつつ、最後にもう一度アル感ガツン。
くっきりアルコールが中心の、しっかり旨なお酒です。鑑評会出品酒のような、磨かれているきれいな味わいがありつつ、アル旨渋味が主張しています。

ジブリで例えると「ゲド戦記」のハイタカ。主人公のアレンを導いてくれる大賢人です。強くてやさしくて渋い。

好き度：★★★☆