こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

[ジブリ酒]天美 > 風立ちぬ

天美てんび 純米大吟醸 赤磐雄町】

爽やかと 柔らかさの中 豊潤が

天美

天美

 

大好きな天美さんの、4ヶ月連続でリリースされるお米違い純米大吟醸の1本目。最初は赤磐雄町。雄町が大好きな人をオマチストと呼びますが、そんなファンの多いお米の中でも特に質が高いと言われる赤磐産です。ほんとは2本買って、1本は置いといて4つ揃ってから飲み比べをしたかったんですが、冷蔵庫にそんなスペースはないので、この1本に勝負をかけて味わっていきます。

まずは開栓。生酒表記はないから火当てだと思うけど、天美さんですからね。期待をこめた良い意味で油断はできません。冠頭(アルミキャップ)を外したら、まず栓を押さえつつ、ゆっくり開けていきます。すると、プシュッと軽く空気が噴き出て手を濡らします。おお、やっぱり元気。

色はきれいな澄んだ透明。
香りは上質フルーティー酸旨甘がほわん。あ、これ、めっちゃ美味しいやつだ。前に飲んだ天美純米大吟醸に似てるけど、より印象的かも。研ぎ澄まされた美しさの中にしっかり旨味を予感させる香りです。

口当たりは、爽やかピリッと微炭酸。それに、美しい酸甘旨。一瞬後に甘味と旨味がふわわっと広がります。おおおおお!これは凄い。
ガツンという強さじゃないんです。そんなに固くない。山登りで尾根を歩いてて、向こうから濃い霧の固まりが近付いてきたと思ったら、一瞬で霧に包まれて世界が真っ白になった感じ。空気が一気に濃密になったよう。息はできるんだけど濃い。世界が一変します。うんまあああーーーーー!!!
後味は、きれいな旨味とほの苦味がじわわわん。

最初はシュワ爽やかで、そこからの広がりもやわらかなんです。でもそのやわらかさの中にとても豊かな甘旨が含まれてる。
これまで飲んだ天美さんの中でも、特に美味しかった部分を持ってきた集大成みたい。桃天の甘味、純米大吟醸の上質さ、青天の爽やかさ、白天のフルーティー黒天の旨味。全部あります。藤岡さん(杜氏さん)、1本目から飛ばしすぎですよ。

天美
初日のアテに用意してのは、QBBのモッツァレラチーズ。正直、このチーズ自体は、特別なものではありません。スーパーで普通に売ってるやつですしね。でも、天美さんに合わせると感動!!! チーズのやさしく豊かな旨味と天美さんの相性が良すぎてやっば! これが結婚(マリアージュ)か!

温度帯は、雪冷え(5℃)から常温まで全部美味しいです。温度が上がってくると旨味と苦味の割合が大きくなってくるけど、これはもう好みの問題。燗にしようとは思わないけど、常温までは試してみてほしいです。

天美
天美

3日目は、定番のイチゴとレモン汁とペアリング。なんで天美さんって、こうイチゴやレモンと合うんでしょうね。イチゴと合わせるとチーズの時とはまた違った旨味が出てくるし、レモンでは甘味にブーストがかかります。ただ、桃天なんかは3日目でさらに美味しくなったんですが、赤磐雄町は1日目の印象と変わりませんでした。それでもめちゃくちゃ美味しいんですけどね。もう少し置いた方が良かったのかなあ? 全然ガマンできなくて飲みきってしまいました。

スペックは、
造り:純米大吟醸 原酒
原料米:岡山県赤磐地区産 雄町
精米歩合:50%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
酵母:協会901号

ジブリで例えると「風立ちぬ」。キャラクターやシーンではなく、作品そのものです。愛、夢、爽やかさ、葛藤、別れの苦味、そして飛ぶとこの気持ちよさ。これまでの宮崎駿監督のすべてが結集した集大成です。

満足度:★★★★★


©スタジオジブリ

天美

天美

 

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