【赤紀土 】
複雑な 旨苦やさしい 赤い酒
春酒をいただいてぶりの紀土さん。今回はちょっと異色な「赤紀土」です。色が付いてるだけに異色、、、
こないだ飲んだ「本紀土」もそうですが、平和酒造さん、銘柄名をいじるの好きですね。
今回のお酒は、その名の通り赤いお酒です。こないだアップした「赤いお酒・ピンクのお酒」という特集記事で、お酒に色が付ける方法には、①酵母、②お米、③麹、④副原料・着色料、⑤製法、⑥熟成 の6種類があるということを書いたんですが、今回は②のお米による色ですね。伊根満開・大倉ROSA・李白 華露と同じパターン。先史時代に日本に伝わった赤米を使ってることによる色なんだそうです。
色は、赤というより、ちょっとにごりみのある麦茶に近い褐色。
この色を出すのにも苦労したそうです。赤米を多くすると、赤くはなるけどエグ味が出る。少ないとエグ味は減るけど赤くならない。そのバランスを探ったとのこと。
つまり、ミもフタもないことを言ってしまえば、美味しいからではなくて、赤いお酒を造りたいから赤米を使ったということですね。まあ、僕もそれに釣られて注文したんだから同類です。赤くしてみたい気持ち、めっちゃわかる。
どんなお酒になってるんでしょう? それでは飲んでいきます。
香りは、ほんのり糖分とコク旨。ちょっと穀物っぽさもありますね。
口に含むと、酸旨甘苦味がまとめて ぽんっ。おだやかだけど、はっきりした味わいです。そこから、旨苦味がやさしくじわん。低アルで味わいも強くはないけれど、複雑不思議な深みがあります。
フルーティーでジューシーな伊根満開さんとは、結構違う味わいでした。赤紀土の方が、少しクラシック寄り。面白い!
美味しいことは美味しいです。でも正直、どこか物足りなさも感じました。13度だからか、やさしすぎる感じ。いやでも、悪くはないんです、ほんと。
スペックは、
蔵元:平和酒造(和歌山県海南市)
原料米:麹米/五百万石、掛米/五百万石・赤米
精米歩合:麹米50%、掛米(五百万石55%・赤米100%)
アルコール度数:13% ・・・ 低い
日本酒度:±0 ・・・ 普通
酸度:1.8 ・・・ 高い
アミノ酸度:1.5
酵母:協会7号系酵母
製造年月:2022年9月
ジブリで例えると「魔女の宅急便」のドーラさん。キキのお母さんの薬を買いに来る、かわいいおばあちゃんです。いつもニコニコ優しそう。キキが出発するときも見送りに来てたし、エンディングにもお父さんお母さんに並んで登場します。キキとも親しかったんでしょうね。
満足度:★★★☆
この左の人がドーラさん #天空の城ラピュタ じゃなくて魔女の宅急便 pic.twitter.com/6CLDygjXMH
— かーこーいー (@syu_kakkoi) 2013年8月2日
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