【わかむすめ 薄花桜 純米吟醸 無濾過生原酒】
フルーティー 甘味がじゅわわ ミネラル感
しばらくぶりの、わかむすめさん。山口県山口市・新谷酒造さんのお酒です。大好きな銘柄。薄花桜は去年も飲みました。
わかむすめさんと言えば平安装束のかさねの色目。商品名にその色目の名前を使ってるんです。今回で言えば薄花桜がその色目。他にも、これまでに飲んだ燕子花・瑠璃唐草・牡丹・花橘・月草も、かさねの色目です。さすがにトロピカルブンブンは平安じゃないですけどね。
薄花桜は、表は白・裏は薄紅(#f0908d)というかさね。白から透けた薄紅が桜色になります。風情がありますね。下にカラーチップを貼っておきます。
ちなみに単色の薄花桜という色もあって、そちらはなぜか青っぽい色(#5a79ba)なんです。なんで?
まあそんな疑問もありますが、お酒が美味しいのはもうわかっています。安心してのめますね。それでは、いただきます。
香りぷわっと桃アル&パイン。華やか豊かなフローラル。
口に含むとピリシュワと、甘酸っぱさがくっきりぽん。フルーティーな甘味酸味ですね。そこからさらに、桃ライチパインシロップの甘味がじゅわわっと広がりつつ、酸味はすっと引いていき、入れ替わりにミネラル感のある気持ち良い苦アルコールがじわり。
含み香もその苦アル感がぽーんと鼻に抜けて気持ちいい。後味にはミネラル渋苦がおだやかに残ります。
初日のアテはいつもと趣向を変えて、乾きもので攻めてみました。ドライチェリートマトとドライグリーンピース。
でもドライチェリートマトはダメでした。トマトの酸を期待してたんだけど、予想よりだいぶ甘くて、お酒の甘味を消してしまい、苦味だけが残っちゃう。
一方、グリーンピースは良いですね。ほんのり効いた塩味と、ちょっと青っぽい豆の旨味がお酒の甘味とよく合います。
その後、ちびちび飲んだんですが、日が経つにつれだんだん酒質が落ち着いてきました。5日目になると、苦渋がだいぶおさまってきて程よいミネラル感になります。めっちゃ美味しかったけど、ここで無くなってしまいました。最初から美味しいし、飲みやすいからいっぱい飲みたくなりますが、経時変化も楽しいお酒です。
その5日目に合わせたのは、「エビ味噌ひき肉サッポロ一番」。サッポロ一番の味噌ラーメンに小エビの素干しをどっさり使ったアレンジレシピです。普通に作っても美味しいサッポロ一番にエビのコクが加わって、味に深みが出ています。そしてその濃厚エビ味噌スープがお酒の甘味をさらに引き出して激ウマ! これは良いペアリングでした。
ジブリじゃないけど例えると「めぞん一刻」の響子さん。前に琥泉さんを最終巻の落ち着いた響子さんに例えたことがあるけど、今回はもうちょっと前の響子さん。華やかな美人さんなんだけど、奥には苦渋を抱えています。その苦渋も魅力的なんですけどね。でもその苦渋はだんだんおだやかになっていき、最後には幸せに。
好き度:★★★★☆
#めぞん一刻 #るーみっくわーるど
— ラビドリィドッグ (@endress1564) 2024年3月7日
原作「本当のこと」より
このコマがものすごく好きで、めぞん一刻といえばこのコマを思い出す。
こずえちゃんとの別れ、そして次回は響子さんとの決着回「契り」だ。 pic.twitter.com/Yi3T7C1Iwr
【DATA】
蔵元:新谷酒造株式会社(山口県山口市)
造り:純米吟醸 無濾過生原酒
原料米:西都の雫
精米歩合:60%
アルコール度数:15.5% ・・・ 普通
日本酒度:-5 ・・・ 甘口
製造年月:2024年2月
関連記事: