【孝の司 純米吟醸 銀世界 にごり生原酒】
おだやかで 超やわらかな とろにごり
しばらくぶりの孝の司さん。愛知県岡崎市・柴田酒造場さんのお酒です。
このラベルのデザインは、「孝の司」の由来となる、父親と孝行息子が酒を酌み交わす姿なんだそうです。そして、お酒を通じて人と人の繋がりを大切にしたいという想いから、一筆書きのデザインとなってるんだとか。なるほど、それを聞くと、このデザインがより好きになりますね。
前回飲んだのは超辛口の純米酒。超辛口と言っても、酸がきれいですっきりしたお酒でした。
今回は、この時期らしいにごり生原酒です。超辛口とはだいぶ違いそうですが、どんなお酒なんでしょう? さっそくいただきます。
ちゃんと澱が分離してるから、まずは上澄みから。にごりを買うとこれが楽しみなんですよね。
香りはわずかに乳酸と、お米の旨さがやさしそう。
口に含むとやわらかく、やさしい米甘、ほの酸味。それと同時に微炭酸。ピリピリしゅわんと広がって、最後にふわっと甘旨苦。
ガス感はちゃんとあるのに、びっくりするくらい口当たりがやわらかい!
柴田酒造場さんの使っている仕込み水は、硬度が0.2という極めてやわらかな超軟水なんだそうです。その名も「神水(かんずい)」。その水の特性を活かしきっているのか、お酒もとてもやわらかい。
でも、後味と含み香にはにごりっぽい豊かな甘苦が口いっぱいに広がります。
うっま!!!
そして本命、澱を混ぜてみましょう。
と言っても、澱はそれほど多くはありませんね。透明感のあるきれいな白になりました。
香りは、乳酸米旨に、ほんのり米甘が加わって、おだやかだけど気持ち良い。
口当たり、やっぱりやわらか甘酸とろん。上澄みよりもとろんとしてて、そこからピリッと炭酸が舌に踊ります。
ガス感も味のふくらみも、にごりのとろっと感が包んでくれて、おだやか。でもこのやわらかピリしゅわが、おだやかなのに爽やかで、しかも芯もしっかりある。
うっまあああ!!!
初日のアテは、肉団子と鶏レバー。めっちゃ茶色い。実はこの日、ラヂオ正宗さんの記事を書いていて、あの肉団子美味しかったなあって思い出してめっちゃ肉団子の気分だったんです。鶏レバーは、半額の誘惑に勝てなかった。
で、鶏レバーはまあ普通に合うくらいだったんだけど、肉団子と孝の司さんの相性が凄かった! お肉の旨味でお酒の旨味が引き出されてほわあああ。
大満足で、初日はここまでです。
そして3日目。やっぱり口当たりがとてもやわらかいですね。ガス感はもうほとんどなくなってます。そして、酸味が開いて、味わいが華やかになってる。
初日のおだやかさも魅力だけど、3日目も良いですね。どっちも好き。
アテは、鯵のなめろうを合わせてみました。正直合うかどうかは不安だったんですが、スーパーに行ったら鯵が安かったので。
なめろうは、こないだ磯自慢さんとも合わせたんだけど、孝の司さんは合い方が全然違う! 味噌によってお酒の甘味が引き出されました。うっま!!
「たっぷりキノコのウマウマ塩うどん」にも合います。こちらはお酒の米旨味がぐぐっと引き出される。このお酒、おだやかなのにいろんな顔をみせてくれて楽しい♪
ジブリで例えると「天空の城ラピュタ」のシータ。かわいくておだやかで爽やかなヒロイン。でも芯がしっかりしています。
好き度:★★★★☆
シータの食べ方が可愛い。
— りわ (@31meltemsunnyjm) 2019年8月30日
#天空の城ラピュタ pic.twitter.com/WRvVqLZb5I
【DATA】
蔵元:合資会社 柴田酒造場(愛知県岡崎市)
造り:純米吟醸 にごり生原酒
原料米:愛知県産 夢山水
精米歩合:60%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
日本酒度:-2.5 ・・・ ちょい甘
酸度:1.5 ・・・ 普通
酵母:愛知県酵母 FIA3
製造年月:2023年11月
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