【八海山 よろしく千萬 あるべし】
米ほわん やさしい甘み アルぶわん
新潟の有名銘柄、八海山です。でもこちらは、ただの八海山じゃありません。実は日本酒じゃなくて米焼酎。
いつものこちらのお店、実は焼酎の品ぞろえも凄いんです。こちらではこれまでにも、3M(魔王・村尾・森伊蔵)の飲み比べや、兼八2種類飲み比べなんかをやってきました。
今回のテーマは、米焼酎の深掘り。実は僕、米焼酎ってあんまり飲んだことないんです。という話をお姉さんにしたら、この企画を提案されました。その第1弾がこの八海山です。米焼酎の味わいとしては、比較的スタンダードなんだとか。ちなみにこの後は、一旦芋焼酎の六代目百合をはさんで、米焼酎の六代目百合を飲む予定です。
ということで、まずは八海山。八海山の焼酎には、読み方は同じだけど表記が違う「
「よろしく千萬あるべし」というのは、中国で古くから使われている「限りなく多くの福が得られますように」と願う言葉が由来なんだそうです。焼酎でよく使われる白麹や黒麹ではなく、日本酒と同じ黄麹で、しかも三段仕込で醪(もろみ)を造ってから蒸留するという造り方も独特ですね。さすが日本酒蔵さん。
前置きが長くなりましたが、僕はそもそも米焼酎の経験が少ないので、比較はできません。素直に味わってみましょう。
ちなみに僕は、焼酎は基本的にストレートで飲みます。今回もストレートで。
香りは、くっきりだけどやわらかいアルコール感と、ほんのりお米の甘旨。そしてかすかな酸。ほうほう、意外にお米感があります。やっぱり麦や芋とは違う感じ。
口当たりは、ほろんとやさしい甘味。うまっ! 旨味や酸味はほとんど感じません。やさしい味わいはそのまま続いて、最後に強いアルコール感がぶわん!
日本酒と比べたらそりゃアルコール感が強いですが、25度だからそれほどキツいわけじゃないですね。
面白かったのはこの後。お酒の後にチェイサーのお水を飲んだら、そのお水がほんのり甘く感じるんです。それがまた美味しい。むしろお酒よりもお水が美味しく感じるまであります。
米焼酎は初めてなんですが、芋焼酎に比べたらクセは全然ないですね。麦よりも上品です。まあ、僕の好きな麦は兼八や麦汁・佐藤のようなクセの強いやつなんですが。
アテは、ポテサラと、活きフグのエスカベーシュ、ズッキーニといろいろ野菜の沖縄スパイス炒め。エスカベーシュというのは洋風の南蛮漬けのことだそうです。鯵の南蛮漬けをフグでやった感じですね。ただこれ、厚さが2cmくらいあります。こんな分厚いフグを食べたのはじめて。身は淡白なんですが、衣と甘酸っぱいタレ、そしてお酒がフグの旨味をほわっと引き出します。うっま。こちらのマスターの料理、ほんと大好きです。
お酒にクセがないから、なんでも合いますね。日本酒のように、旨味で料理を引き立てるのとは違い、アルコールで料理の風味をふわっとふくらませる感じのペアリングです。
スペックは、
蔵元:八海醸造(新潟県南魚沼市)
造り:米焼酎(もろみ取り焼酎)、黄麹三段仕込、減圧蒸留、2年以上貯蔵
アルコール度数:25% ・・・ 普通
製造年月:2021年9月
ジブリで例えると「もののけ姫」のモロの息子の山犬。野性のアルコールの強さはあるんですが、ほんのり甘くてどこかかわいらしさがあります。サンよりもだいぶ年上だと思うんですが、サンの言うことによく従ってます。「あいつ、食べていい?」って聞くのもかわいいし、「食べちゃダメ」と言われたらちゃんとそれを守るのもかわいい。
満足度:★★★★
#細かすぎて伝わらない映画の好きなシーン
— 𝗛 ▅▅ 𝗥𝗢𝗞𝗜 (@relux_boy_90s) 2020年2月26日
山犬の子
「アイツ(ヤックル)は?食べていい?」
サン
「食べちゃダメ」
サンかわいい!重たいシーンが多いので凄い癒される…#もののけ姫 pic.twitter.com/jd1JBQ7wyU
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