こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

談山 > ユディトⅠ

談山(たんざん) 累醸酒(るいじょうしゅ)

激甘で エロエロなのに 美しい

談山

談山
談山

はじめましてのお酒・談山さん。奈良県桜井市・西内酒造さんのお酒です。「だんざん」じゃなくて「たんざん」なんですね。由来は、お蔵さんから南に山に入ったところにある談山(たんざん)神社です。

談山神社は、西暦678年創建。主祭神は、大化の改新の立役者・中臣鎌足公です。鎌足公の長男で僧の定恵が、唐からの帰国後に父の墓をここに移転して十三重塔を造立したのが発祥です。談山という名前は、中臣鎌足中大兄皇子大化の改新の談合をここで行い、後に「談い山(かたらいやま)」と呼んだからだそう。凄い!
十三重塔は何度も消失していますが、現在のものは1532年に再建されたもので、国の重要文化財に指定されています。カッコいいんですよね、この塔。屋根ばっかりで実用性はなさそうですが。

談山神社
談山神社(写真はphotoACより)

ん?
西内酒造さん、会社名だけで、株式会社とか付いてないですね。法人化してないの!? 看板商品はこの累醸酒の他、貴醸酒とにごり酒なんだそう。それも面白いですね。

累醸酒というのは、貴醸酒で醸した貴醸酒。貴醸酒というのは、仕込み水の一部をお酒に代えて造ったお酒です。この製法だと、(もろみ)のアルコール度数が高くなって、酵母の働きが糖分がアルコール発酵に使われる前に弱まるため、濃厚な甘さのあるお酒になりやすいという特徴があります。その貴醸酒で貴醸酒を造る。つまり貴醸酒を(かさ)ねるから累醸酒というわけですね。聞いたことない言葉だと思ったら、商標登録されていることを示す🄬マークが付いてます。おそらくは西内酒造さんの造語でしょうね。実はこのお酒、300mlで2500円の高級酒です。

いただいたのは、ひとつ前の稲乃花さんに続いて、奈良の酒屋・なら泉勇斎さん。こんなお酒まで試飲できるのは嬉しいですね。
それでは、飲んでいきましょう。

色はもう、ウイスキーより濃いくらい。
香りくっきり熟成蜜。紹興酒のような複雑さもありますね。でも()ねてる感じは全くなくて、時間を重ねた素晴らしい香り。

口に含むとその瞬間、濃厚熟蜜乳酸ぼわん。その甘味、さらにとろりんずんずずん。カラメル苦味も出てきます。
あっま!! うっま!!
かなり甘いです。でも飲み込んだらその濃さはすっと溶けて、後味にはほのかな甘苦がじんわり残るだけ。

これは素晴らしいお酒。めっちゃ甘くて官能的なのに、とても美しいです。

ジブリで例えると、、、無理ですね。こんなにエッロいの、ジブリじゃない。
例えると、クリムトの「ユディトⅠ」。クリムトは金箔をふんだんに使った作品が有名な、ウイーン分離派を代表する画家。「ユディトⅠ」は「接吻」と並んでクリムトの代表作です。タイトルに覚えが無くても、見たらわかる人が多いんじゃないかな。Google Art&Cultureで解説付きで見ることができます。敵将・ホロフェルネスの首を刎ねて小脇に抱える半裸の女性・ユディトの恍惚とした表情がとても官能的で、しかも美しいです。

好き度:★★★★★

artsandculture.google.com

談山

談山
談山

【DATA】
蔵元:西内酒造(奈良県桜井市)
造り:貴醸酒
原料米:キヌヒカリ
精米歩合:60%
アルコール度数:16% ・・・ 高め
日本酒度:-54 ・・・ 激甘
酸度:3.1 ・・・ めっちゃ高い
アミノ酸度:2.0 ・・・ 高い!
製造年月:2024年4月

いま調べてて気づいたんですが、この累醸酒、飲んだ後に発表された今年のIWCの古酒部門で、奈良トロフィーを獲得しています。
IWCはロンドンで行われる国際的なお酒のコンペティション・インターナショナルワインチャレンジ。おそらく世界で最も影響力のある日本酒コンペティションです。金賞を獲るだけでも凄いことなんですが、トロフィーはそのさらに上。地名トロフィーは、トロフィーにはわずかに及ばなかったものの高い評価を得た次席です。凄い!!

 

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