【萬代芳 純米酒】
クラシック 甘旨からの 旨ずどん





はじめましてのお酒、萬代芳さん。福島県大沼郡会津美里町・白井酒造店さんのお酒です。3年ほど前に「風が吹く」を飲んだお蔵さんですね。
白井酒造店さんは明和2年(1765年)創業。現在の蔵元は9代目の白井栄一さんです。白井栄一さんは1972年生まれで、福島大学で経済学を学び、卒業後に蔵に戻られます。しかし1年後に先代が亡くなって、22歳で急に蔵を継ぐことになってしまいました。酒造りは杜氏に任せていたものの、とんでもないプレッシャーだったと思います。でもしっかり蔵を引継ぎ、その後は福島県清酒アカデミーで学んで酒造りも手がけるようになります。そして2004年に生まれた新銘柄が「風が吹く」。
福島県清酒アカデミーと言えば、日本酒の神様・鈴木賢二先生が技術指導を行い、全国新酒鑑評会で福島県が金賞受賞数日本一×9連覇の原動力となった酒造りの学校ですね。連覇は一度途切れましたが、今年2025年には3年ぶりに日本一に返り咲きました。おめでとうございます!
そうして蔵元自ら酒造りも手掛けるようになった白井酒造店さんは、今年令和七年の福島県春季鑑評会で金賞を受賞し、これで12回連続の金賞受賞となりました。凄い!
白井酒造店さん、公式サイトがないようで、情報がなかなか出てこないんですよね。そんな中で今回参考にさせていただいたのは、福島のお酒とおつまみを毎月届けてくれるサブスクサービス・fukunomoさんのサイトです。素晴らしい記事をありがとうございます。
実はこのお酒、fukunomoさんの9月号で取り上げられていたお酒。fukunomo公式アンバサダーの中で唯一のVTuber・夜ふかしおっちょさんのfukunomo配信で取り上げられていたんです。めっちゃ楽しい配信ですし、fukunomoのお酒やおつまみレビューもあります。そしてなにより、声が良い!!! 僕が仲良くさせてもらっている友達には日本酒とVTuberが好きな人が何人もいると思うのでおすすめです。おっちょさんが萬代芳さんを飲んだ時の配信はこちら↓
今回の記事、初出時は記事公開翌日のおっちょさんの配信枠リンクを載せてたんですが、萬代芳さんの回に差し替えました。ここから配信に来てくれた人がいて嬉しかったです。ありがとうございました。
さて、そんな訳で、おっちょさんが飲んでたお酒を見つけたら、そりゃ飲まなきゃいけませんね。「風が吹く」の方がよく見かけますが、今回の萬代芳は昔から地元で愛されていたお酒だそう。見るからにクラシックですね。
それでは、いただきます。
冷酒では香りはあんまりないけれど、奥にしっかりコクの予感。温まると、豊かな穀物旨と爽やかアルコールが開いてきます。
口当たり、はっきり甘旨からの旨ずどん。お米の甘旨とほんのりメロン感もあって良いですね。そしてクラシックな旨味が広がるとともに、アルコール感とアルコール由来の苦味がぶわっとふくらみ、ズバッと切れます。
後味は、苦味の残滓がじんわりと。
温度上げた方が良い予感したので手で包んで常温にしてみました。そしたら、やっぱり味わいが開きます。甘味に蜜が加わって、酸もくっきり出てきます。そしてやっぱり旨アルずどん。
クラシックですねえ。確かに地元で長く愛されていた感じがします。これは燗にもしてみたいですね。

お酒がクラシックだったので、合わせて注文したアテは、ビンチョウマグロの漬け。甘旨が強化されたとろとろマグロに和辛子を付けて食べるのがめちゃくちゃ美味しいです。そしてお酒を合わせると、苦味がマグロの脂で包まれておだやかになり、米甘旨がふわっ。うん、これこれ! この感覚がクラシックなお酒の醍醐味です。
ジブリで例えると「風の谷のナウシカ」のユパ様。やさしいおじさまかと思ったら、辺境一の剣士と呼ばれる強キャラ。その切っ先も鋭いです。でもやっぱりやさしくて、地元(風の谷)ではみんなに愛されているんですよね。
好き度:★★★★
ユパ様の大ファン https://t.co/HqbBIJGHdj pic.twitter.com/lNQ4x6aRA3
— 若 (@hiroki_wakamoto) 2025年10月19日


【DATA】
蔵元:合資会社 白井酒造店(福島県大沼郡会津美里町)
造り:純米酒
原料米:五百万石
精米歩合:60%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
製造年月:2025年8月
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