【ワンカップ大関 ミニ】
クセのない なめらかやさしい 酸甘味



お久しぶりのワンカップ大関さん。言わずと知れた超メジャー酒ですね。ザ・カップ酒。コンビニでもスーパーでも普通に売ってます。ただ、僕の周りではあんまり飲んでる人を見かけません。僕も4年前に、大手各社のカップ酒と本気酒を飲み比べるという企画で飲んで以来。にごりの「夢みるまえのひつじ」は美味しくてちょくちょく飲んでるんですけどね。

今回、久しぶりにワンカップ大関さんを飲もうと思ったのは、ワンカップライトという低アルの新製品が発売されたからです。ライバルの月桂冠さんや菊正宗さんが大型の新製品を次々に発売してるのに比べて、大関さんは少しおとなしい感じがしてたんですよね。そこに来て低アル新製品を出してくるんだから、そりゃ気になります。発売日以降、スーパーを中心にいろんなお店をパトロールして、ようやく買えました。その比較用として、まずはスタンダードなワンカップをいただきます。
ってつもりだったんです、ついさっきまで。
これが、スタンダードなワンカップだと全く疑っていませんでした。
でも、スペックを調べて気づいたんですが、ワンカップ大関ミニは、普通のワンカップ大関とは別のお酒だったんです!!
大関さんの公式サイトによると、
上撰金冠ワンカップ大関は、アルコール15%・日本酒度±0・酸度1.4
佳撰ワンカップ大関は、アルコール15%・日本酒度±0・酸度1.3
一方今回のミニは、アルコール14%・日本酒度+1・酸度1.2
なんで???
まあ、違うものは違うもの。気にせず飲んでいきましょう。
香りはほとんどありません。
口当たり、なめらかやさしい酸甘味。乳酸のきれいな酸と穀物甘。酸がぽわっとふくらんで、穀物旨味もじんわりと。
うん、美味しい。普通にちゃんと美味しいです。
惜しいのは、この後。最後に現れる苦味とアルコール感が、ほんのちょっとケミカルっぽいんです。でも、上手くアテに合わせたら気にならなくなりますし、クセがなくて飲みやすいです。

アテに合わせたのは、おでん。まあ間違いないですね。出汁のやさしい旨味に引き出されて、お酒の旨味がふわっと立ちます。
ジブリで例えると「風の谷のナウシカ」のペジテの青年。クライマックスで、王蟲の子を吊り下げた飛行甕に乗ってる2人の、若い方です。クセがなく、やさしさが見えます。
彼の「嫌だ!ラステルさん…」という台詞、短いのに多くのことを想像させる素晴らしい台詞ですよね。この青年にとってラステルは特別な存在だったんでしょう。
そしてそれだけではなく、さん付けで呼ばれていることにも特別な意味があります。同じ王族の姫君でも、ナウシカは「姫様」、クシャナは「殿下」と呼ばれるのに対して、さん付けなんです。それが工業都市ペジテの身分制度が風の谷やトルメキアよりもフラットであることを示しています。
セリフひとつでこんなに世界観を深めることのできる宮崎駿監督はやっぱり天才ですね。
好き度:★★★☆
ペジテの青年がナウシカを亡き王女の姿に重ねて撃つの躊躇うシーンはBGM込みで一番好きなシーン。 pic.twitter.com/DOx46MIujw
— さいとう (@NwwwG) 2020年12月25日



【DATA】
蔵元:大関株式会社(兵庫県西宮市)
アルコール度数:14% ・・・ 低め
日本酒度:+1 ・・・ 普通
酸度:1.2
製造年月:2025年8月
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