こるね酒

日本酒ブログ。原則毎日昼12時更新+α。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

而今 特純火入れ&純吟生 飲み比べ

而今(じこん) 特別純米 火入れ】
而今 純米吟醸 三重山田錦 生】

而今

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こないだ季節外れのにごりを飲んで感動的に美味しかった而今さん。三重県名張市・木屋正酒造さんのお酒です。超人気銘柄ですね。酒屋さんで普通に買うことはまず不可能なレア酒です。

そんな而今さんが今回は2本飲み比べ。なんてありがたい! 今回の2本は、特別純米の火入れと、純米吟醸山田錦の生です。経験上、而今さんの生と火入れはけっこう味わいが違うように思います。今回はグレードも違うとはいえ、その飲み比べができるのも楽しいですね。さっそく飲んでいきましょう。

[特別純米 火入れ]

香はやさしく米旨ふわり。かすかな乳酸もあって、上品クラシック。

口当たり、ほの酸ピリっと微炭酸。お米の旨味がじわじわふくらみ、後半出てくる苦味も心地良い。含み香、旨アルふんわりで、後味苦旨じんわりと。

これは良い食中酒ですね。バランスも良い。

 

[純米吟醸 生]

口当たり、とろんとやわらか米甘酸。ほんのり熟したまろやかさ。
え? うっま!!
いや、而今さんが美味しいのなんて当たり前なんです。それでもちょっとびっくりするくらい美味しい。生なのに少しだけ熟っぽさがあって、やわらかお米の甘旨と、おだやか酸が心地よい。後半ふくらむ旨苦アルも全てが素晴らしいです。

バランスがとんでもなく良い。ということはつまり、特に抜きんでているところはないんです。でもとにかく上質。クラシックっぽいのに単体でも美味しいし、アテに合わせたらさらに凄いです。

[特別純米 火入れ]
アテに合わせたのは、ゴーヤチャンプルー。上品な旨味が効いてて、ゴーヤはほの苦でちょうど良くて、旨塩味がめちゃくちゃ美味しい。それにお酒を合わせると、お酒の苦旨とアルつんがぼわん。一気に広がって、それがまた気持ちいい。
しっかりした旨塩味のものに合わせたらよい感じです。

 

[純米吟醸 生]
アテは、メニューには載ってないカプレーゼ。トマトが凄い糖度で、甘旨ぽわわ。はるかエイトというトマトらしいです。お酒を合わせると、フルーツを合わせたみたい。あえてお酒の甘味を消すペアリングが成功。旨味と苦味の素晴らしさが際立ちます。逆に、ゴーヤチャンプルーを合わせると、やわらかい甘旨がふわあ。ウナギのゼリー寄せを合わせると、米甘旨の含み香がほわわ。全部違って全部いい。

特別純米も美味しくて良いお酒でした。でもやっぱりすごかったのは純米吟醸の方。まあ、純吟の方が好きだろうなとは予想していました。スペックで言えば、特定名称(特純/純吟)も精米歩合も原料米も火入れの有無も、純吟の方がグレードは上。ラベルの紙質まで違います。今まで飲んだ経験だと、而今さんは、火入れは落ち着いていて、生酒の方が華やかな傾向があります。これはまあ他の銘柄でも同じだけど、而今さんは特にその傾向を感じますね。落ち着いたクラシックなお酒が好きな方は火入れをおすすめしますし、単体でも楽しめるモダンなお酒が好みなら生酒が良いです。というか、この而今さんの純吟、美味しすぎます。あまりに感動したから、珍しくおかわりしました。

[特別純米 火入れ]
ジブリで例えると「ゲド戦記」のハイタカ。主人公のアレンを導いてくれる大賢人です。強くてやさしくて存在感があります。カッコいい大人!

好き度:★★★★

 

[純米吟醸 生]
ジブリで例えると「コクリコ坂から」の松崎良子さん。主人公・海ちゃんのお母さんです。戦後すぐの時代に単身留学するくらい優秀で、しかもめちゃくちゃ美人さん。しかもやさしくて包容力があって奥深くて、割烹着姿がほんのりクラシックなのも魅力的。

好き度:★★★★★

 

 

而今
而今
而今
而今

【DATA】
蔵元:木屋正酒造株式会社(三重県名張市)
造り:特別純米 火入れ
原料米:麹米/山田錦、掛米/八反錦
精米歩合:60%
アルコール度数:15.5% ・・・ 普通
製造年月:2025年7月

 

【DATA】
蔵元:木屋正酒造株式会社(三重県名張市)
造り:純米吟醸 生酒
原料米:三重県山田錦
精米歩合:50%
アルコール度数:15.5% ・・・ 普通
製造年月:2025年2月


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