【大号令 八反錦60 純米無濾過 低アルコール生原酒】
軽やかで 旨味はしっかり 甘味ゼロ
はじめましてのお酒、広島・馬上酒造の大号令さんです。
・・・すいません、最初にラベル見て、「大」じゃなくて「犬」かと思っちゃいました。だって、絶妙なところに点があるし、両脇に犬っぽい絵があるし。
聞いてみたら、両脇のは馬だそうです。あ、馬上酒造の馬か。言われてみればそんな気がします。最初はルビンの壺(人が向かい合ってるのが壺に見える絵)にも見えたんですけどね。
こちらは、元々竹鶴酒造にいらっしゃった杜氏さんが、馬上酒造に移籍してはじめて造ったお酒なんだそうです。そりゃ、気合が入りますよね。僕も気合を入れて飲んでいきましょう。
色は澄んだ透明。
香りは、穏やかすっきり酸旨。
口当たりはするりと軽く旨じわり。甘味は気配だけで、全然ありません。アルコール度数14%の低アルで、とても軽やか。なのに旨味はしっかりあります。
キレも良くて、アテの鰹ポン酢タタキとの相性が素晴らしいです。
スペックは、
造り:純米 無濾過生原酒 槽しぼり
原料米:八反錦
精米歩合:60%
アルコール度数:14% ・・・ 低め
日本酒度:+13 ・・・ ど辛口
酵母:協会9号
このスペックと味わい、日本酒の造り方からするととても不思議です。
日本酒を作る時には、まずお米のデンプンを、麹菌の力で糖分に変えます。そして、その糖分を酵母がアルコールに変える。ということは、低アルにしようとすると糖分が残って甘くなりがちなんですよね。加水して度数を下げるという手もあるんですが、こちらのお酒は原酒だからそれもないし、加水するとこんなにしっかりした旨味は残りません。実際に最近多くなってきた低アル原酒は甘めの物が多いです。逆に甘味を無くして辛口にしようとすると、糖分を全部酵母の食べさせる必要があるから、度数も高くなりがちです。どうなってんの、これ???
ジブリで例えると「カリオストロの城」の五エ門。ストイックで、甘いところは全然ありません。でも冷たいわけじゃなくて、旨味もたっぷり。
満足度:★★★★
「カリオストロの城」で、登場シーンが削られた(実は最初のカジノシーンからいた)のは、ある意味で最適解だったと言えるのよな。不気味な暗殺集団「影」を、単騎で押し返、「空気を変える」ことができるのは、やっぱ五エ門なのよ。 pic.twitter.com/f36rRHa5DK
— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) 2021年9月7日
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