残草蓬莱＞シルヴァーナさん(紅の豚)［ジブリ酒］

おとなしいと思っていたら旨ぽわん

残草蓬莱

はじめましてのお酒。知らなきゃ読めない銘柄ランキングでは常に上位に君臨する残草蓬莱さんです。お蔵さんの名前の「大矢孝酒造(おおやたかしゅぞう)」も読めませんね。

僕もずっと、なんでこれで「ざるそう」って読むんだろうと思ってました。今回調べて、ようやくその理由が判明。「残草(ざるそう)」というのは地名で、お蔵さんが「小字残草(こあざざるそう)」という所にあったんだそうです。

ああ、地名かぁ。地名じゃしょうがない。
今まで飲んだお酒でも、苗加屋(のうかや)・神吉(かんき)・観音下(かながそ)・櫛羅(くじら)・蒲原(かんばら)など、読めない地名系がいっぱいありました。

ちなみに、大矢孝酒造さんのお酒では、速醸が今回の「残草蓬莱」。生酛が「昇龍蓬莱」だそうです。

さて、今回のお酒は残草蓬莱の「Queeen」。アルコール度数が12度で、12=Queen。e(良い)お酒だからeを足してQueeenだそうです。
低アルコール原酒のハシリで、「dancyu」でも特集されたことがあるそう。

どんなお酒かな？それでは飲んでいきましょう。

香りは、リンゴと米旨ほわん。

口当たり、ほのピリするっとフルーティー。リンゴにキウイの酸を足した感じ。ほんのり柑橘の酸もあります。うん、美味しい。

そんなおとなしいフルーティーかと思ってたら、最後に旨味と旨たっぷりの含み香が一気にぽわん！たっぷりなのに上品。上品なのに艶やか。良いですねえ。
後味は、一瞬だけおだやか甘旨苦酸。でもすぐにきれいに消えてしまいます。
あんまり似た味わいのお酒が思いつきません。面白い！

アテは、カマンベールチーズフライ。チーズの旨味がお酒の旨味をさらに引き出して、ほわあああ。美味しかった〜。

ジブリで例えると「紅の豚」のシルヴァーナさん。ピッコロ社長の甥っ子の嫁で仕上げをやる人。一瞬しか出てこないし、目立たないし、活躍もしません。セリフすらない。でも後になって「そういえば、あの子もかわいかったなあ」って思い出すような子です。

好き度：★★★★

残草蓬莱

【DATA】
蔵元：大矢孝酒造株式会社(神奈川県愛甲郡愛川町)
造り：純米吟醸槽場直詰生原酒
原料米：山形県産出羽燦々
精米歩合：60%
アルコール度数：12% ･･･低い
日本酒度：-5.0 ･･･甘口
酸度：2.3 ･･･高い！
製造年月：2023年5月

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