【大典白菊 サンライズイエロー 生】
やわらかい たっぷり苦味が ずいずいと
はじめましてのお酒、大典白菊さん。岡山県高梁市・白菊酒造さんのお酒です。
「だいてん」じゃなくて「たいてん」だったんですね。ついでに言うと、高梁市を「たかはしし」って読むのも初めて知りました。
こちらは「コンセプト ワーカーズ セレクション」(CWS)のお酒。CWSは、広島の酒販店・酒商山田さんが手掛ける卸事業のブランドです。「感性に訴えるモノづくり」を大事にしたシリーズで、デザインも面白いものが多いです。感性を大事にしているだけあって裏ラベルにはスペックはあんまり書いてないんですが、公式サイトに行けばちゃんとスペックも書いてあるのが好印象です。
今回のお酒は、サンライズイエロー。大典白菊さんのCWSには、他にサンライズシリーズとしてピンク・スカイブルー・ホワイトもあります。そもそも、サンライズと言う名前の由来は、朝日。太陽ではなく、お米の朝日です。朝日米は、飯米ですが、酒造りにもよく使われるお米。特産地は岡山で、雄町と並んで岡山のお酒によく使われている印象があります。
爽やかなラベルですが、お味はどうでしょう?
それでは、いただきます。
色は黄色い半透明。ひとつ前のCUSTOM 01に続いて、黄色いお酒2連発ですね。
香りはおだやか柑橘苦。不思議なことに、柑橘系の苦さはあるのに、酸を感じません。面白っ!
口に含むと、やわらか苦味。甘旨酸もおだやかに現れるけど、苦味はずいずい寄ってきます。
苦味中心のお酒。でもこの苦味が美味しい。ビールの苦味とは違う、やわらかい苦味がたっぷり。味わいも面白い!!
アテは「豚ときのこのあっさりパスタ」。2回目だからもう驚かないけど、見た目はラーメンです。あっさりと言いつつ、旨味たっぷり。これにお酒を合わせると、苦味が包まれておだやかになるとともに、複雑やさしい甘旨がふわあああっと出てきて至福。
うんまああああ。
ジブリで例えると「レッドタートル」の”男”。
「レッドタートル」は、2016年公開の、ジブリの中では飛びぬけてマイナーな作品です。監督は、オランダ出身のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットさんで、日本・フランス・ベルギーの3か国による合作。カンヌ国際映画祭の、独自で特異な作品に与えられる「ある視点」部門特別賞を受賞しています。
全編通して一切セリフがないという、かなり前衛的でアーティスティックな作品です。でも、とても美しいし、見終わった後に、不思議な深い後味が残ります。独りのちょっと寂しい夜なんかにおススメですよ。
”男”は、この作品の主人公。無人島に漂着して、苦しい思いをしますが、中盤以降は、おだやかな生活が描かれ、美しく、不思議な余韻が残ります。
好き度:★★★★
🎬レッドタートル THE RED TURTLE(9月公開)スタジオ・ジブリ共同製作+仏マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督の無台詞アニメから初イメージ📌砂漠の孤島に置き去りにされ脱出を試みる男が人生を変える不思議な赤い亀に遭遇👀 pic.twitter.com/HpyysppixB
— Toshio Shimizu (@cwmoss7) 2016年3月22日
【DATA】
蔵元:白菊酒造株式会社(岡山県高梁市)
造り:うすにごり 生原酒
原料米:岡山県産朝日
精米歩合:60%
アルコール度数:16% ・・・ 高め
日本酒度:+3 ・・・ ちょい辛
酸度:1.4 ・・・ 普通
製造年月:2024年9月
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