こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

[ジブリ酒]七賢 > ジーナさん(紅の豚)

七賢しちけん 大中屋 斗瓶囲い 純米大吟醸

上品で 豊かな甘味と 滑らかさ

七賢

 

七賢
七賢

日本酒検索サイト・SAKEdatabankさんのキャンペーン賞品4本目。今回の大本命です。七賢さんのめっちゃ良いお酒。

こちらは、世界一美味しい市販酒を決める品評会・SAKE COMPETITION2017のSuperPremium部門で1位を獲ったお酒。全国の有識者を審査員として、銘柄を隠した完全ブラインド方式で審査されるコンペでの1位ですよ! SuperPremium部門というのは、四合瓶(720ml)で1万円以上という高級酒部門。審査員さんうらやましい! 実際に僕が呼ばれたら膝が震えますけどね。こんな部門、そんなにたくさんはエントリーされてないだろうと思ったら、出品数62点もあったみたい。その中の1位ですからね。全部門合わせた総出品数は1730点だから、実質その中の頂点と言っても過言ではないでしょう。他にも名だたる賞をたくさん受賞しているお酒。めっちゃ嬉しいです。ありがとうございます!

造りは純米大吟醸で斗瓶囲い。斗瓶囲いは、雫取りなどとも言われる、絞る時に圧力をかけず、重力だけでぽたぽた落ちる雫を集める方法。去年の僕の中での第1位だった不動なんかと同じ絞り方ですね。精米歩合は37%の高精白です。

さて、心して味わっていきます。
まず常温で味見。

香りは、上質さを感じさせる甘さと酸と苦さとアルコール。香り高いですね。和三盆を思わせる上品な甘味とアルコール感。これは素晴らしい。

口に含むと、くっきり甘酸苦ぽわぁー。うまあぁぁぁ。そこから、うっとり甘味が口の前の方にふわぁーっと広がり、じんわり苦味が口の奥の方に広がります。立体的。苦味に混ざってちょっとえぐ味もあるけど、それがまたアクセントになって良い感じ。

そして、とても滑らかで、飲みこむときに喉を通る感覚がありません。口の中からいつの間にか蒸発してるみたい。口の奥の方には苦渋の刺激がじわっとあるのに、喉にはそれがありません。不思議。鼻に抜けるアルコール中心の含み香も素敵です。

余韻は幸せほわーん。でも後味は残ってなくて、むしろ飲む前よりもすっきりしています。だから、こんなに甘いのに全然飲み飽きずに、いつまでも飲めそう。

まとめると、めちゃくちゃ美味しいです!

常温で味見のつもりが、だいぶ飲んでしまいました。っていうかこれ、常温が良いんじゃね?
でも、もちろん冷酒にもしてみます。キンキン雪冷え(5℃)くらいに冷やすと、口当たりがすっきり薄甘口になりました。そして飲みこむ頃になって、甘味酸味苦味が一気にパアァーンと花開きます。これはまた素晴らしい。でも、僕が好きなのはやっぱり常温でした。

こんなお酒、がばがば飲むにはもったいないので、2週間くらいかけてちびちび飲んでいきました。でも、全く味は落ちません。むしろカドが取れて美味しくなってる。素晴らしいお酒でした。

ジブリで例えると「紅の豚」のジーナさん。大人の女性の色気があると同時に、人生の苦味も感じられる。これまで死別してきた夫たちの分、とても複雑で立体的な甘さを醸しだしています。みんながうっとりするのも当然。そりゃ惚れますよ。

満足度:★★★★★

七賢

七賢

 

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