【飛騨自慢 鬼ころし 純米原酒 怒髪衝天辛口】
怒辛口 旨アルガツン! クラシック
はじめましてのお酒、飛騨自慢さん。岐阜県高山市・
飲むのははじめてなんですが、こないだ鬼ころし特集をしたときに知って飲みたいと思っていた銘柄。そしたら、柳生乱世さんからプレゼントしていただきました。ありがとうございます。めちゃくちゃ嬉しい!!
老田酒造店さんは1720年(享保5年)創業。第8代将軍・暴れん坊・徳川吉宗公の治世で、享保の改革の真っ只中。江戸に町火消「いろは組」が作られたのがこの年です。老田酒造店さんの公式サイトには、年代は明記されていないものの、『古い時代より辛口の酒を造り、地元の方々より「老田の鬼ころし」として愛飲され続けています』と書かれています。
そう、老田酒造店と言えば、元祖鬼ころしなんです。鬼ころしがいつ生まれたのかはわかっていないんですが、明治17年(1884年)には日本最初の商標法である「商標条例」が制定されたことから、それ以前であるのは間違いなさそうです。
今回のお酒は、そんな元祖鬼ころし。こないだ3本飲み比べた鬼ころしは、どれもアル添でアルコール度数もそれほど強くありませんでした。でもこちらは純米で、アルコールも18度と高アル。しかも怒辛口。果たして飲み切ることができるのか、ビビりながら開けていきます。
まずは常温で。
香りはお米と穀物旨。そしてほわっとアルコール。
うん、どクラシック。でも雑さはなくて良い感じですね。
口当たり、とろんと米旨おだやかに。と思った次の瞬間、旨アル苦がガツン!!
強い! 辛い! ウマい!
日本酒の辛口は、辛いわけじゃなくて甘くないことだと言われます。それはその通りなんだけど、このお酒は辛口と言っていいと思う。がっつり辛いです。甘味は全くありません。酸は後半じわじわり。フルーティーさとか皆無だしアル感もめっちゃ強い。
次は、柳生乱世さんにおすすめいただいた通り、冷やしてみます。しっかり雪冷えで。
お? なんか飲みやすくなってる。
甘味はやっぱり全くないけど、旨味がしっかりしつつ出すぎず、アルコールもキツさが抑えられています。
美味しいやん!
ただ、これはそのまま飲むお酒じゃありませんね。アテが欲しい。
お酒に合わせて作ったのは、漬けサーモンと、キャベツ炒め。このお酒、かなり力強いんだけど、クセはないから合わせやすいですね。お酒の旨味がふわっと立って、より美味しいです。
その後、1週間くらいちびちび飲んでたら、甘味は相変わらずないけど、酒質が少しだけやわらかくなりました。含み香から後味に広がる旨みが心地良い。
柳生さんには合わないと言われたけど、一応、燗にもしてみました。まず熱燗(50℃)まで上げて、そこから燗冷ましでぬる燗(40℃)くらいまで。
お?悪くない。
ゆっくり温めたからか、酒質が少しやわらかくなりました。アル感もそんなにキツくない。まあ、いちばんの好みは雪冷えでした。
かなり強いし、たくさん飲めるお酒じゃないし、ど辛で好みの方向性とは違います。でもなぜか、全くイヤじゃない。むしろ美味しい。良いお酒でした。
ジブリで例えると「天空の城ラピュタ」の、スラッグ渓谷のシーンでアンリにいきなり殴りかかる糸目のおっさん。ケンカっぱやい! 名前もセリフもないんだけど、なんか印象に残ってるんですよね。
好き度:★★★★
明日の金曜ロードショーは天空の城ラピュタです!
— どんぐりごろごろ (@donguri560560) 2024年8月28日
今日はアンリをいきなり殴るおじさんです pic.twitter.com/T4VxQVe633
【DATA】
蔵元:株式会社 老田酒造店(岐阜県高山市)
造り:純米 原酒
原料米:ひだほまれ
精米歩合:58%
アルコール度数:18~19% ・・・ 高い
日本酒度:+10 ・・・ 大辛口
酸度:1.9 ・・・ 高い
アミノ酸度:1.9 ・・・ 高い
製造年月:2024年8月
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