今日は珍しく、チーズの特集です。

麴チーズは、日本国内の大学・研究機関・企業の共同研究で生まれた、日本の新しいチーズ。これがめちゃくちゃ美味しいんです。その味わいをひとことで表すと【濃厚激ウマ食べやすい】。せっかくだから、他のいろんなチーズと食べ比べしたり、お酒を合わせたりして楽しんでいきたいと思います。
■そもそも麹チーズって?
でもまずは、麹チーズについて紹介しましょう。麹チーズは、麹菌を使って表面熟成させたチーズ。麹菌は、日本酒界隈ではなじみ深いですね。カビの一種です。カビというと言うとびっくりするかもしれませんが、日本酒だけじゃなく、味噌も醤油もみりんも酢も鰹節だって麹のはたらきで造られています。チーズで言えば、ブルーチーズは青カビを、カマンベールは白カビを使ってますね。
ちなみに麹菌は日本の国菌です。日本の国花は菊と桜、国鳥はキジ、国魚はニシキゴイ、国蝶はオオムラサキ、国石は翡翠、国技は相撲。国花とか国鳥は定めている国が多いですが、国菌を定めているのは調べた限りでは日本だけのようですね。
だから、日本のチーズを作ろうと思ったときに、麹菌を使うという発想は自然です。ただ、麹菌はチーズに定着しづらく、麹チーズの実現はかなり難しかったそう。それを酒粕も原料に使ったり研究を重ねてようやく製品化されました。
■肝心の味は?
それでは、実食してみましょう。けっこう味わいが濃厚なので、薄く切っていただきます。口当たりはやわらかく、口の中でほろほろと崩れていき、濃厚なチーズの旨味と塩味がぽわん。うまあああああ。旨味がほんと豊かなんだけど、ヘンなクセはなくてやさしい。ほのかな甘味は酒粕かな?
とても食べやすいです。そして、後で料理やお酒にも合わせますが、それもとても合わせやすい。
ただ、味わいを文章だけで表現するのってわかりにくいですね。他のチーズと比べてみましょう。
■チーズ食べ比べ

今回、食べ比べ用に買ってきたのは、味わいのおだやかな方から順番に、エメンタール、ミモレット、パルミジャーノレッジャーノ、カマンベール。お酒とはちょっと違うけど、甘味・旨味・酸味・苦味・塩味の味わいの強さを数値化してみましょう。

比べると麴チーズの濃厚さが際立っています。なお、今回は買ってきませんでしたが、ゴルゴンゾーラ(ブルーチーズ)は旨味2の塩味3くらいでもっとクセがあります。
ただこれ、数字だけ見ると麹チーズの塩味が大きいように感じるんですが、実は100グラムあたりの食塩相当量は、カマンベールの2.0gやブルーチーズの3.8gと比べて明らかに低い0.93g。旨味が複雑で濃厚だから塩味も豊かに感じるんですね。
■お酒に合わせて
この麹チーズ、濃厚なだけあって、お酒にめっちゃ合うんです。ビールでも焼酎でもウイスキーでも良いんだけど、やっぱり僕がおすすめしたいのは日本酒。他のお酒と違って日本酒には旨味があるので、麹チーズの旨味との相乗効果で、チーズもお酒も味わいがより豊かになるんです。特に合うのはフルーティーでモダンなタイプ。ここでは2本紹介します。

1本目は、菊正宗さんのギンパック。入手しやすい代表です。ギンパック、スーパーでもコンビニでも売ってるパック酒なのに、そんじょそこらの大吟醸よりもフルーティーな香りが立つんです。めちゃくちゃ美味しい。コスパではトップクラスに高いお酒です。詳しいレビューはこちらで。

2本目は、わかむすめさんのトロピカルブンブン。こちらは、2022年と2024年に僕が年間400杯くらい飲んだ中でいちばん美味しかったお酒です。ただ、夏酒だから今しか買えませんし、取扱い店舗も少ないです。買うなら通販がおすすめですね。送料はかかりますが、交通費と時間を考えたら安いもんですよ。
今回は2本紹介しましたが、この2本じゃなくても、麹チーズが合うお酒の幅はとても広いです。日本酒初心者の方がスーパーやコンビニでお酒を買うとハズレを引く可能性が高いですが、ちゃんと冷蔵庫のある酒屋さんで「チーズに合う日本酒ください」って言って選んでもらったお酒ならほぼ合うはずです。
■アレンジ料理
このチーズ、クセがないから料理にもよく合います。今回作ってみたのは3品。

1品目は、定番のクラッカーを使って「ハニーレモン麹チーズカナッペ」。レモンを薄切りにして麹チーズと一緒にクラッカーに載せます。ただ、これだけではちょっと酸が強いので、レモンに蜂蜜をひとたらし。この蜂蜜の甘味がレモンの酸と麹チーズの旨味塩味をうまく繋いで、一体感を出してくれます。めっちゃ美味しい!!

2品目は「鶏の味噌漬けの麹チーズ焼き」。鶏もも肉300gをひと口大に切って、味噌大2、酒みりん砂糖各大1を揉み込んで4時間くらい漬けます。味噌を軽く取った鶏を焦げないように焼き、火が通ったら残った味噌も加えます。お皿に盛って、薄く切った麹チーズを乗せて、レンチン1分でチーズが溶けたら完成。甘めの味噌と鶏肉の旨味に、チーズのコク旨塩が加わって溶け合って至福!!

最後は「ハマチの麹チーズなめろう」。まさかの生魚に合わせます。ハマチ100gに大葉6枚・奴ねぎ適量・味噌大さじ1強・生姜適量を混ぜながら刻みます。途中で麹チーズ1cm幅くらいを加えてさらに刻む。これがまた激ウマ!! 魚とは違う旨味と塩味が加わって、味が深くなります。
■でもお高いんでしょう?
って言われると、「今ならなんと○○円」「えーー!」までがお約束ですが、まあ正直安くはないです。1個100gで税込1620円+送料。自分で買うにはちょっとした贅沢ですね。
ただ、日本酒界隈にはけっこう有名な、香の蔵さんの「クリームチーズの味噌漬け」は35gで税込648円。同じグラムで比べたらむしろ安いやん!
めちゃくちゃ美味しいから、お中元やお歳暮に送るのにも良いですね。
- 価格: 1620 円
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お、楽天で売っとるやん。
というわけで、麹チーズの紹介でした。
僕はありがたいことに麴チーズのアンバサダーに選んでいただき、6月7月と2回送っていただいて食べることができました。でもこれはみんなに食べてほしい。ほんと美味しかったです!!
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