【菊正宗 しぼりたてギンカップ】(きくまさむね)
パック酒と侮るなかれ。普通酒なのにそんじょそこらの大吟醸より吟醸香ぶわわわー
こないだ初めて飲んだ菊正宗のキンパックとギンパックのスパークリングタイプ。思ってたんとちょっと違ったので、やっぱり普通のギンパックが飲みたくなって買ってきました。ギンパックの180mlカップ・ギンカップです。
香りは爽やかな青りんごを中心に、ほんのりと気持ち良いアルコール。そうそう、これこれ。低精白なのに吟醸香がすごいの。日本酒の吟醸香には、このお酒のようなりんごっぽい「カプロン酸エチル」と、バナナっぽい「酢酸イソアミル」の2種類があります。普通これらの香りは、吟醸や大吟醸のようにお米をかなり削らないと出てこない。でも、ギンパックは低精白なのに、特別な酵母のおかげで、カプロン酸エチルがそんじょそこらの大吟醸よりたくさん立ってるんですよね。これぞ大手メーカーの技術力。
口当たりはするすると抵抗なく入ってきて、シロップのような優しい甘さがほんのり広がります。結構甘口に感じるけど、その甘さの正体は、糖分ではなくて香りのせいっぽいですね。最後にほんのちょっとだけ旨味と苦味も出てきて、でもやっぱり最初と同じシロップの甘味が長めの余韻にじんわり。口に入って来てから喉を通るまでの味の時間変化も楽しい。そして含み香は、桃・メロンのフルーティーと、優しいタッチのアルコール。口いっぱいにぶわわわーっと広がります。
強いて言うと、最後に出てくる苦味にちょっと雑味がある気もするけど、普通に飲んでたら全く気にならないレベル。やっぱり美味しいです、これ。
ちなみにこのお酒、海外の日本酒コンペティションでは最も有名なIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)の2019SAKE部門で、最優秀賞 「グレートバリュー・チャンピオンサケ」と普通酒部門最高位「トロフィー」をダブル受賞しています。世界も認めた美味しさ。飲んだことない方は、ぜひ一度飲んでみるのをお勧めします。度肝抜かれますよ。コンビニで今回の180mlカップを時々見ますし、このお酒に関しては900mlや1800mlのパックを買っても後悔はしなさそう。公式サイトを見たら、3リットルパックもあるみたいですね。
今年は、所属してるアマチュアオーケストラの合宿にこれを持ち込んで、みんなのパック酒の概念をひっくり返してやろうと目論んでたんですが、コロナで合宿がなくなってしまいました。残念、来年こそ!
ジブリで例えると、前回と同じ「紅の豚」のカーチスです。大手メーカーの凄い技術力。ただ、大手メーカーにいくら技術力と資金力があると言っても、結局大事なのは中の人のウデ。こないだ登場した「蓬莱 色おとこ」の時にも書きましたが、カーチスは本人の技術もめちゃくちゃ高いんですよね。
「星の王子様」で有名なサン・テグジュペリの「夜間飛行」にも描かれていますが、この当時の飛行機で夜中に飛ぶのって、ほんと命がけなんです。バンバン落ちてドンドン死んでる。地面からの高度が精確にわかる電波式高度計なんてない時代ですからね。ちょっと高度を読み誤ったり、障害物があったりしたらそれでおしまいです。
なのにカーチスは、翼が邪魔で下方視界が極端に悪い機体に乗って、灯りの全くない夜の海面に離着水してます。そりゃポルコも「あのアメリカ野郎、いい腕してるぜ」って言いますわ。
満足度:★★★★
子供の頃はカーチスはいけ好かない野郎だなって思ってたんだ
— ☭筆髭書記長☭ (@vGRAHAMv) 2018年11月2日
でも大人になるとカーチスはユーモアと誠実さを兼ね備えた優男ってのがよくわかる
#紅の豚 pic.twitter.com/zevLfZVkGR
2023/7/5追記:ギンパック、IWC2023でもグレートバリュー・チャンピオン・サケを受賞しました。同一商品でも2度目の受賞は、IWC史上初めてなんだそうです。おめでとうございます!
世界最大規模のワインコンテスト「IWC2023(SAKE部門)」にて
— 菊正宗 kikumasamune【公式】 (@kikumasa_kimoto) 2023年7月5日
菊正宗しぼりたてギンパックが
🏆最優秀賞✴︎グレートバリュー・チャンピオン・サケ🏆を受賞🎊🥹🎊
同一商品での2️⃣度目の受賞は
IWC史上初となります🥹
また、当商品は普通酒部門ゴールドメダルの最高位
🏆トロフィー🏆も受賞しました🙌 pic.twitter.com/l3LyIv36Zf
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