【W(ダブリュー) 純米穀良都 無ろ過生原酒】
濃蜜甘味から苦味旨味がぐぐっ→ふわぁ
去年飲んだ466杯で第4位に入れたお酒。美味しかったなあ。今年も楽しみにしていたので、馴染みのお店の冷蔵庫に見つけた瞬間、迷わず注文です。
香りがもう素晴らしい。アルコール中心の酸甘旨な上立ち香がふおぉぉーー。アルコール感がはっきりしてるのに、嫌なことろは全然ありません。フルーティーな甘旨を包み込んで気持ち良く飛んでいきます。
口当たりはとろっと濃厚な甘味と酸味。そこからしっかりとした苦味旨味がぐぐっと寄ってきます。余韻は甘旨たっぷりで、含み香も口いっぱいにふわあぁ。
去年の記憶より、苦味をしっかり感じます。甘味も濃いんだけど、少し控えめかな? でも、その日の体調や開栓からの日数や、いろいろ巡り合わせでも変わってきますからね。
やっぱりめちゃくちゃ美味しいです。
穀良都という酒米は、明治22年に山口市の農家さんが品種改良して生み出したお米。かつては全国的に栽培されていて、昭和天皇即位の際に献穀米になったほど。でも栽培が難しく、次第に作付けされなくなってしまいました。それを近年、山口市の別の農家さんが、たった12粒の種籾から復活させたのだとか。背が高くて倒れやすいけど、粒が大きくて雑味のもとになりやすいタンパク質が少ない、お酒を造るのに向いている品種とのことです。僕が飲んだことがあるのは、このWと、三井の寿だけですね。他のも飲んでみたい!
ジブリで例えると「風立ちぬ」のカプローニさん。二郎の夢に出てくるイタリアの飛行機技師です。ゲーテの「ファウスト」に登場する悪魔・メフィストフェレスのように、甘い言葉で二郎を業の深い道へ誘惑します。甘く濃密で危険なささやき。
ちなみに去年は「魔女の宅急便」のキキのお母さん・コキリさんでした。
満足度:★★★★☆
「風立ちぬ」が「ファウスト」をモチーフにしてるってのは有名な話
— スカイリィ@フムン (@skyly1225) 2019年8月29日
カプローニ伯爵は悪魔メフィストフェレスであり、ファウストたる堀越二郎は飛行機という夢のために魂を売って国を滅ぼし、地獄に堕ちていく
しかし伝承通り、自身を愛してくれた女性によって救われたというオチ pic.twitter.com/FzlypADeKJ
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