こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

[ジブリ酒]十四代 > ポルコ(紅の豚)

十四代 中取り 純米吟醸 赤磐雄町 生詰】
(じゅうよんだい あかいわおまち)

大好きな 馴染みのお店で 十四代

十四代

2021年6月21日。待ちに待った緊急事態宣言明け当日にいただいた1杯目です。
宣言明けの1杯目は、大好きないつものお店で、十四代! 言わずと知れた最高のお酒のひとつです。これぞ久しぶりの外飲みの1杯目にふさわしいお酒。心していただきます。

香りは穏やかに梨のフルーティーさと旨味。そうそうこれこれ。生酒ほどではないけど、幸せな香りです。

口当たりは微ピリ炭酸の刺激で、梨の甘酸っぱさと、ふんわり旨味と、かすかに気持ち良い苦味がふおぉぉー。力強いというわけじゃないけど、凄い存在感。旨味ふっくらな酒米・雄町の中でも最高級の赤磐産雄町。その実力があふれ出す旨さです。
含み香も、控えめだけど幸せ甘アルコールが鼻にふわぁ。
幸せ~。

マスターの作ってくれるアテも久しぶり。写真左上、これ実はキツネうどんなんです。お稲荷さんの中身がうどん。これは新しい上にめっちゃ美味しいし、お酒にも合う! 至福。

久しぶりの外飲みは、最初から最高でした。

ジブリで例えると「紅の豚」のポルコ・ロッソ。主役です。カッコイイとはこういうこと! 甘くて旨くて、苦味もある。技術がとにかく一級品。痺れる! 惚れる!

満足度:★★★★★

紅の豚©スタジオジブリ

十四代

 

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[ジブリ酒]月桂冠 > サンドラさん(紅の豚)

月桂冠 純米大吟醸 生酒】(げっけいかん)

常温保管可能生酒!これが大手の技術力!

月桂冠

またもや月桂冠です。こないだ「THE SHOT黒」、カップ酒「月」純米大吟醸「鳳麟」を飲み比べしたんですが、どれも美味しかった。鳳麟すごかったなあ。

で、今回いただくのは、鳳麟とは別の純米大吟醸です。
これ、びっくりしたのが、常温棚に置いてあるのに生酒なんです。ほんとに大丈夫? 生酒って基本は要冷蔵で、常温放置しようものならすぐに変質しちゃうんですよね。スーパーの人が間違って置いちゃったんじゃないことを祈りつつ購入です。

瓶のデザイン、良いですね。よく見ると単純な徳利型じゃなくて、断面が多角形。そしてそれぞれの面が微妙に曲がっている複雑な構成になってます。こういう形状にすると、宝石のカットと同じで反射がキレイに出るんですよね。ラベルデザインについては、ちょっと長くなりそうなので後で語ります。

月桂冠

さて、よーく冷やしてからいただきます。

おっ! 香り良いですね。フルーティーな青りんご感と気持ち良いアルコールがくっきり。なるほど、瓶に大きく「香り華やか」と書くだけのことはあります。そして何よりフレッシュ。生酒っぽい! って、生酒なんですが。

口当たりは、するん。そして1拍置いてから林檎ような甘酸っぱさと旨味がじゅわっとジューシーに広がります。甘アルの含み香も良い感じ。最後は気持ち良い苦味がほんのり現れて後味を切ってくれます。でも、余韻は口の中にじんわり長く残る。美味しい!

温度が上がってくると、後半の苦味が主張してくるようになりました。僕はかなりキンキンに冷やした方が好み。もう一度冷やすとまたするする飲めて、280mlがあっという間になくなりました。って、え!?、これ280mlなんですね。通常の小瓶は300mlなので、ちょっと珍しい。

調べてみたら、公式サイトに情報が載っていました。「精密なろ過により酵母や火落菌を除去し、さらに限外ろ過と呼ぶ超精密ろ過により、酒中の麹を由来とする酵素を極限まで取り除くことで、酒質の変化を少なくし、しぼりたての鮮度感を保持しています」だそうです。この技術によって、生酒なのに常温保管が可能なのだとか。流石大手メーカーの技術力!

ラベルデザインも良いですね。高級感を出しつつ、「香り華やか」という一番のウリをしっかり主張しています。僕は日本酒のラベルデザインに足りないのはこれだと思うんです。デザインにこだわりのあるお蔵さんのお酒は、雰囲気を出すのは上手。でも、お酒の特徴が伝わらない。
マニアの人であれば、ラベルに書いてある情報から味の想像をすることはある程度できます。特定名称とかスペックとか、わかる人にはヒントになる。でも、大多数の人にはそんなの伝わらないんですよ。だから、酒屋さんに行ってもどれを買ったらいいのか全くわからないし、敷居が高いように感じる。
僕は、本業はメーカーで商品開発をしているんですが、パッケージデザインするときにまず考えるのは、キャッチコピーの部分です。何を伝えれば買ってもらえるのかを考えて、それが一番伝わるように優先順位を付ける。文字数を減らして読んでもらえるようにするのも大事。地酒のラベルでは、カッコいいものはたくさんあるんですが、これができているものは正直ほぼ皆無。
でもまあ、気持ちはわかります。キャッチコピーを全面に出すと、高級感もカッコよさも減りますからね。さっきあえて「地酒のラベル」って書いたんですが、日本酒全体を見るとパック酒なんかはちゃんと書いてあるものが多いんですよね。やっぱり大手は一般消費者をよく見ています。その中でも上手だと思うのが月桂冠さん。THE SHOTシリーズなんて、商品名がそのままキャッチコピーになってますからね。あとは、渡辺酒造店さんの蓬莱シリーズも良いです。どんなお酒かはわからなくても、商品名で興味をうまく惹いてくれます。
僕もカッコいいラベルは大好き。新政のデザインなんて惚れ惚れします。でも、マニアだけが盛り上がるような業界はいずれ衰退しちゃう。美味しい日本酒をずっと飲みたいから、お蔵さんには一般消費者が選びやすいという観点のデザインも大事にしてほしいです。

ジブリで例えると「紅の豚」のサンドラさん。フィオのいとこです。すいません、また超マイナーキャラ。さっきあんなこと偉そうに言ったのに、伝わらない例えをしちゃう。ポルコの飛行艇を直しに集まったピッコロ一族の女性のひとりです。一言で言うと、きれいな大人のお姉さん。美人さん揃いのピッコロ一族、ジリオラさんは華やかで、マリエッタさんは優しそうなのに対して、サンドラさんは自分をしっかり持っている大人な感じがします。

満足度:★★★★

月桂冠

 

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[ジブリ酒]八咫烏 > 猪神(もののけ姫)

八咫烏 純米樽酒】(やたがらす)

杉の香が たっぷり広がる 辛口酒

八咫烏

こないだ飲んだ本醸造のカップ酒が美味しかった八咫烏、同じセブンイレブンで樽酒の方も買ってきました。こちらのお酒を醸す北岡本店さんは奈良・吉野にあるお蔵さん。吉野と言えば吉野杉。公式サイトによると「地元・吉野産の杉で作られた樽に、まろやかな口当たりの純米酒を肌添えさせました」とのこと。肌添えって言うんですね。 趣のある言葉。

色ははっきり黄色です。杉樽効果でしょうか?
香りもくっきり杉の香り。他の香りを全て隠すくらい。樽感いっぱいです。

口に含むと、酸味と旨味がドン!! 甘味はほとんど感じないくらい、なかなかの辛口です。味わいは最後まで伸びて、飲みこんだ後には杉+旨アルコールの余韻が口に広がります。

これ、製造年月からはまだ2ヶ月くらい。味わいに糖分はほとんどないから、この色は熟成や火入れの色ではなさそうです。やっぱり樽の色かな。

アテには、セブンイレブンのホタテを用意したんですが、意外にもあんまり相性が良くない。ケンカしてるわけじゃないんですけどね。顔を合わせたらおしゃべりはするけど、ただの知り合いみたいな感じ。ホタテ君はどんなお酒も落とせる万能イケメンの印象があったので、ちょっと意外でした。難しいなあ。
ただこれ、単体で飲むお酒じゃないですね。沢庵とかは合うかもしれません。酢の物でもいけるかな? これは今後の宿題ですね。

公式サイトを見てみたら、スペックが出ていました。
アルコール度数:14度 → 低めです。お酒のクセがあるのでこれくらいでちょうどいい。
日本酒度:+4 → まあ辛口。もう少し高いかと思ってました。
酸度:1.7 → ちょっと高め。甘味がないからか、しっかり酸を感じます。
精米歩合:68% → 雑味はありません。
酵母:協会701号 → こないだの本醸造と同じですね。

正直なところ、ちょっと樽感強すぎかもしれません。元のお酒の味わいを消しちゃってるかも。樽酒を飲んだことない方は、「菊正宗 樽酒ネオカップ」が入手しやすさも合わせてお勧めです。コンビニでも売ってますからね。薄甘すっきりで飲みやすい樽酒でした。同じシリーズの純米よりこのアル添のカップ酒の方が僕の好み。

閑話休題。 

ジブリで例えると「もののけ姫」の猪神。オッコトヌシ様の眷属です。森を感じます。吉野の杉林は人の手が入りまくった人工林ですが、このお酒はもちょっと荒々しさがあります。

満足度:★★★

八咫烏

 

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[ジブリ酒]長者盛 > 風間俊君(コクリコ坂から)

【長者盛 本醸造(ちょうじゃさかり)

優しい酸 きれいな辛口 本醸造

長者盛

爛漫銀嶺月山と飲んできた1合瓶の「蔵べる」シリーズ。3本目は新潟銘醸さんの長者盛です。はじめまして。

まずは予備知識ゼロで飲んでいきます。レトロなラベルで「新潟清酒」って書いてあるから、やっぱり端麗辛口なのかな?

まずは常温から。
香りはほのかに蜜の甘味があります。
口に含むと、まずは優しい酸味がほわっ。味わいはそのまま引いていって、その代わりにほんのり甘アルコールの含み香がぼわっ。この甘さは香りが中心で、味にはほとんど含まれていないっぽいですね。最後に苦みが現れてズバっと切った後、余韻がじんわり。うん、美味しい!

ちょっとだけ常温で飲んで後は冷やそうと思ってたけど、美味しくて半分以上飲んじゃった。ここから、一旦休憩して冷やします。

キンキンに冷えても香りはしっかりありますね。
味わいは、ちょっと苦味が立ってきたかも。個人的には常温~ちょい冷えくらいが好みです。ぬる燗くらいでも美味しそう。次回買ってきたらやってみよう。

スペックはどうかな? 蔵べるのオフィシャルサイトで見てみます。
精米歩合:58%・・・結構磨いてますね。吟醸クラス。
アルコール度数:15%・・・うん、これくらい。標準ですね。
日本酒度:+7・・・やっぱり辛口ですね。でも飲みやすいです。好き。
酸度:1.2~1.4・・・思ったよりは低めですね。酸味はしっかり感じます。
アミノ酸度:1.0~1.2・・・やっぱりきれい。

合う料理も載っていましたが、刺身・おでん・魚介のアヒージョ・ガーリックシュリンプ・ベーコンとパプリカのナンプラー炒めと、脈絡がありません。つまりそれくらい何にでも合うということ。

美味しかったです。また飲みたい。でもせっかくだから他の蔵べるシリーズも飲みたいんですよね。美味しいお酒がいろいろあって幸せです。

ジブリで例えると「コクリコ坂から」の風間俊君。準主役のシュっとしたイケメン。行動力もあります。ジブリの全キャラクターの中でも、爽やか好青年部門ではトップじゃないかな。

満足度:★★★★

長者盛

長者盛

 

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[ジブリ酒]AKABU > 終盤のソフィー(ハウルの動く城)

【AKABU Natsu Kasumi】(あかぶ なつかすみ)

甘うっま!!! 豊かな甘さと 酸味がぼわん

赤武

岩手・赤武の夏酒です。赤武、大好きなんですが、よく行くお店で置いてることがあんまりなくて、飲む機会が少ないんですよね。今回、ちょうどオンライン飲み会があったので、これ1本買って参戦です。

見た目うすにごりで、澱がいっぱい浮いてます。
香りは、おりがらみらしいお米の甘旨。そして乳酸飲料感。これはもう、香りだけで優勝です。間違いない。

口に含むと、お米の豊かな甘さと優しい乳酸の酸味がぼわん。うっっま!!!!
甘旨は少し引っこみつつ、奥から旨味がじゅわっ。余韻は甘旨が幸せに残って、その後きれいに消えていきます。

最初は結構冷えてたけど、飲み会が続くうちに常温になりました。でもその間ずっと美味しい。温度が上がるとちょと香りにオイリーな感じが入るかな。でも全然問題なし。苦味も出てくるけど、それもまた美味しい。

2日目は冷酒から始めて、ロックにもしてみました。そしたら、するっと爽やか。甘味がちょっとおとなしくなったかと思ったら、余韻の甘味はかえって華やかになった感じ。飲み込んだ後に豊かで柔らかな甘味が口の中にふわあぁぁっと広がって至福です。

変則だけど、燗にもしてみました。ちょっと酸の香りが鼻に付くけど、これも面白い。酸味が強いホットカルピスみたい。ぬる燗くらいが楽しいです。本命は冷酒かロックだけど、大穴狙ってみるのも一興。お店で飲むなら冷酒だけど、四合瓶か一升瓶を買った人は試してみるのも面白いです。

ジブリで例えると「ハウルの動く城」の、終盤のソフィー。もう完全に自分の気持ちに素直になって、自信を持って甘々。ちょっと酸味や苦味があっても、それすら甘いと思わせます。

満足度:★★★★★

ハウルの動く城©スタジオジブリ

赤武

 

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[rakuten:katidoki:10011669:detail]

 

[ジブリ酒]北鹿 > 月島汐さん(耳をすませば)

【北鹿 秋田流生酛 本醸造 雪 生貯蔵酒】(ほくしか ゆき)

透明感 さらさらきれいな 薄辛口

北鹿

春鹿夏しか秋鹿白鹿と続けてきた「鹿くらべ」企画、今回で一旦最終回です。最後は秋田の「北鹿」。はくしかからのほくしか。はじめましてのお酒です。
瓶がきれいですね。早速飲んでいきましょう。

香りはほとんど感じません。
口当たりはするする水のようで、1拍置いてからきれいな旨味がじんわり広がります。そして後半、穏やか爽やかな酸味が現れつつ、すぅっと消えて、余韻がふわふわ。甘味はほとんどありません。

透明感のある、きれいなお酒ですね。酸味が後半に現れるというのはちょっと珍しい。これ、生酛なんですよね。生酛というと、深くコクのある濃醇な味わいのイメージがありますが、このお酒はだいぶ違ってすっきりさらさら。

オフィシャルサイトにスペックが載っていました。
アルコール度数:15% → そんなもんかな。でも、刺激はなくやわらかなアルコール感です。
日本酒度:+7 → やっぱり甘味がないから日本酒度は高め。ただ、きれいで飲みやすいです。
酸度:1.2 → 低め。酸味は感じますが、後半に他の味が引いたから見えるようになったという感じです。

こちらのお蔵・(株)北鹿さん、「北秋田」を造られているお蔵さんなんですね。北秋田はスーパーやコンビニでも時々見かけます。飲んだことはないんですが、低価格なのに美味しいという噂。飲んでみようかな。

ジブリで例えると「耳をすませば」の月島汐さん。主人公・雫のお姉さんで、大学生です。しっかりものな美人さん。しっかりものなだけに、雫には厳しいです。雫視点では全然甘いところがない。

満足度:★★★☆

耳をすませば©スタジオジブリ

さて、この「鹿くらべ」企画、鹿の付く日本酒では、他に岩手の「鹿踊り」、福井の「若鹿」、「作」のお蔵さんの「鈴鹿川」、大分の「八鹿」などもあります。でも、手近に売ってなかったから今回は見送り。鈴鹿川は美味しいからぜひ飲みたかったんですけど、地元限定ブランドだから難しいですね。まあ、前に飲んだからいいかな。

この企画、なんとなくノリで始めたんですが、新しいお酒とたくさん出会えて、思ったよりずっと面白かったです。5本くらいの飲み比べってちょうどいいですね。たまたま手に入りやすかったですし。これが「花くらべ」とか「川くらべ」とか「菊くらべ」とかになったら多すぎて大変そうです。でもまた何かやりたいな。

北鹿

 

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[ジブリ酒]白鹿 > キキ(魔女の宅急便)

【白鹿 すずろ】(はくしか)

するする飲める酸甘夏酒。ロックもOK

白鹿

春鹿夏しか秋鹿と続けてきた「鹿くらべ」企画、4つめは辰馬本家酒造さんの「白鹿」です。冬鹿というお酒は無かった。残念!

辰馬本家酒造さんは1662年創業。灘五郷と呼ばれる古くからの酒処・兵庫県西宮市にあります。従業員数180名、売上高ランキング13位(2017,帝国データバンク)の超大手酒蔵。奈良の春鹿→大阪の秋鹿と来て、兵庫の白鹿。だんだん西に移動してきました。

実はこの白鹿、たぶん僕が人生で一番たくさん飲んでるお酒です。大学の頃、週2で通ってた居酒屋さんに置いてあったのが白鹿。僕の日本酒体験はここから始まりました。
当時はお酒のことなんか全然わかってなかったし、出てくるときも3合くらいのでかい徳利に入ってたので、スペックはわかりません。まあ安いやつだと思うんですけどね。でも時々噂に聞く、罰ゲームとして嫌々飲む日本酒ではなく、ちゃんと好きでしたよ。まあそこは若気の至り、失敗も数々ありましたけどね。

今回いただく「すずろ」は、春夏限定のお酒。ついこないだ6月4日に発表された「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2021」のメイン部門で最高金賞を受賞しています。261社1000種ぴったりのエントリーから選ばれた最高金賞。メイン部門の最高金賞入賞率は5.5%。みんな自信のあるお酒をエントリーしている中での上位5.5%だから凄いことですよね。

ちなみにこのアワードは、銘柄を隠したブラインド審査。40名の審査員で1000種類のお酒を7段階評価するそうです。公式サイトに審査の様子が出ていたんですが、審査は1時間40品を目安に、1人あたり120品程度を担当するそう。これは大変だ。グラスはリーデル大吟醸グラス(プレミアム純米部門のみ純米グラス)なんですが、グラスの準備だけでもえらいことです。

さて、前置きが長くなりましたが、飲んでいきましょう。「冷やして美味い」と書いてあるのでキンキンに冷やします。

香りはほんのりリンゴっぽい酸。これは酸味ありそう。ちょっとオイリーな感じもありますね。

口に含むと、まずは爽やかフルーティーな酸味。やっぱりリンゴ酸かな? 香りから予想した通り、酸で爽やかさを演出するタイプですね。そして1歩遅れてジューシーな甘味がじゅわっ。後半になると苦味も出てくるけど、それも爽やか。めっちゃ飲みやすくて美味しい!

爽やかタイプだけど、意外に味がしっかりしているので、氷を浮かべてみました。そしたらさらに爽やか度が上がって、くいくい飲めちゃいます。これは危険! いつもは2日に分ける300ml瓶があっという間に空きました。

公式サイトにはスペックが載っていました。
アルコール:14~15度 ・・・ 少し低めではあるけど、しっかりお酒感あります。飲みすぎ注意。
日本酒度:マイナス2 ・・・ 甘め。酸味の後ろに甘味もしっかりあります。
酸度:1.4 ・・・ 意外に普通。もう少し酸度高いかと思ってました。

ジブリで例えると「魔女の宅急便」のキキ。爽やかでかわいくて真っすぐな、正統派ジブリヒロイン。甘くてフレッシュな感じが魅力ですね。特に旅立ちのシーンなんか希望にあふれてて大好き。後半になると苦みも出てくるけど、それも爽やかです。

満足度:★★★★

次回、鹿くらべ最終回です。

魔女の宅急便©スタジオジブリ

白鹿

白鹿

 

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